「よみがえりし黄金聖闘士の神話」全台词

銅鑼威武

嘛，前一阵闲着无聊就听写下来了。
不保证100%正确，如果有爱的筒子们能一起帮忙校对的话，不胜感激。
之前有个冥12宫1、2集的台词，那个坑俺暂时没有帮忙续填的打算。目前只RP出了第三话，之后的我也说不准哪天有时间和耐心才继续听写。

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太长，请允许分两楼贴完。


前篇：

シュラ：我等は託そう、若き聖闘士達に…
カミュ：我等は託そう、我等の女神を…
サガ：我等は託そう、我等の魂を…
シュラ：多くの血と涙が流された嘆きの夜を越えて…
カミュ：悲しみだけの戦いに、一条の光を…
サガ：希望を見出す為に託したい…
カミュ：我等の思いを…
シュラ：我等の小宇宙を…
サガ：そして、繰り返してはならない、我等の慟哭を…
　　　せめて…
サガ＆シュラ＆カミュ：若きアテナの聖闘士達に、せめて…

童虎：アテナ…！夢か。それとも現…。
　　　矢張り、終にこの時が来たか。いっそ、わしの思い過ごしであってくれと思っていたが。

ナレーション：
前人未踏の秘境。其処には、アテナが邪悪を封じ込めた巨大な塔が聳え立っている。
今、二百四十三年の時を経て、大いなるアテナの封印が破られる時が来た。新たなる聖戦の始まりを告げる不気味な鳴動。邪悪なる冥王ハーデス率いる百八の魔星が闇の底から蘇る時が来たのだ。
アテナの封印から自由と成った冥王ハーデスは、地上支配を阻むアテナの抹殺を狙う。
しかし、聖域の守りは堅い。そこで、ハーデスは死の眠りに就いていた教皇シオンをはじめとするアテナの聖闘士達に、卑劣な取り引きを持ちかけた。若しアテナの首を取ってくれば、死の世界より解き放ち、永遠の命を約束すると。
教皇シオンは、来たるべき聖戦で、アテナがハーデスと互角に戦う為には、アテナの聖衣が不可欠と判断。ハーデスを欺き、その卑劣な誘いに乗ったふりをする。
アテナの聖衣とは、聖域に聳えるアテナ像のことであり、その命と輝きを復活させる為には、アテナ自身の血が必要だった。そして、その事実を知るのは、教皇であるシオンだけであった。彼らは逆賊の謗りを受けることを覚悟で、聖域へ戻ってきた。ハーデスを欺き、味方であるアテナの聖闘士をも欺きながら、アテナにアテナの聖衣の秘密を伝える為に。

サガ：行くぞ。我等の進む道は見えた。
　　　こんな所で愚図愚図している暇はない。
カミュ：良いのだな、サガ。
サガ：フッ…。何を、今更…
シュラ：そうだ、我等には使命がある。愛を踏み躙り、正義に背を向ける暗闇の道であろうと、我等は絶望を越えて進まねばならない。
サガ：我等に与えられた時間は十二時間。
カミュ：この偽りの命…
シュラ：全てを賭けて伝えるべきことがある。
サガ：さあ、行こう。
サガ＆シュラ＆カミュ：アテナの下へ！

ナレーション：
是は、サガ、カミュ、シュラ、彼等蘇りし黄金聖闘士達の慟哭の物語である。

よみがえりし黄金聖闘士の神話•前編

ムウ：くはっ…あのお方の周りにまだ数人の冥闘士が居る。いや、この小宇宙は全て以前出会ったことがあるものだ…
シオン：フッ…
ムウ：ま、まさか…！？くはぁっ…
サガ：フッ…
ムウ：ぐはっ…お前達まで…。お前達まで、ハーデスの誘惑に負け、アテナを殺しに来たというのか！？
　　　お前達まで…
　　　山羊座のシュラ…。くはっ…水瓶座のカミュ。そして、双子座のサガ…。お前達までハーデスの軍門に降り、アテナのお命を獲りに来たというのか！？
シュラ：その通り。其処を退け、ムウ！
ムウ：くっ…シュラ…
シュラ：退かぬなら排除するまで。エクスカリバー！！
　　　　テレポートで躱した心算か。次は髪の毛だけでは済まさんぞ。
カミュ：シュラ、ムウに無駄な血を流させるな。私がやる。
ムウ：カミュ…
カミュ：この凍気で。ダイヤモンドダスト！！
ムウ：ぐわぁっ…ぐっ…くぅっ…
　　　ハーデスの軍門に降ったお前達を通すわけにはいかぬ！
シュラ：まだやるというのか、その傷で？
ムウ：ぐぅっ…黄金聖闘士の使命は何人にも砕けぬ！！
サガ：確かに。ムウほどの男、退かそうとして、退くわけもあるまい。一思いに葬ってやるのはせめてもの情。
ムウ：サガ…お前達は本当に魂を売ってしまったのか！？
サガ：そうではない。己のすべきこと、進むべき道が見えただけのこと。
ムウ：アテナに刃向かうことが、黄金聖闘士のすべきことだというのか！？
サガ：そうだ。
ムウ：見損なったぞ、サガ！！
　　　はぁっ！！
サガ：フッ！ムウ、お前にはこの程度の力しか出せぬのか？買い被っていたようだな。
ムウ：なに！？
サガ：思い知るがいい、己の弱さを！
カミュ：遅い！
ムウ：ぐっ、くぅっ…
シュラ：これで躱した心算か！？
ムウ：ぐわぁっ…ぐっ…
サガ：分かったか、ムウ？お前の使命などまるで無駄だということが…。
ムウ：分からぬ…。何故だ！？
　　　はぁっ、若しや…サガ…
　　　泣いている！サガが…サガの心が泣いている。いや、サガだけではない。カミュも、シュラも…。彼らの魂が血の涙を流して慟哭しているのを感じる…。
サガ：ムウよ…
ムウ：そうか、そうなのか…
サガ：…覚悟！
ムウ：ぐぅっ…
　　　ぐあっ…か、体が…
サガ：うむっ…
シオン：サガよ、もう良い！
ムウ：ぐぅっ…
シオン：ムウの動きは、今私が封じた。
サガ：くっ…
シオン：ムウの止めは私が刺す。お前達は速くアテナの首を…。
　　　　くれぐれも言っておくが、十二時間以内だぞ。それまでにアテナの首を獲ってこなければ、分かっておるな。
サガ＆シュラ＆カミュ：はっ！！
ムウ：ま、待て…！！くはぁっ…

ナレーション：
教皇シオンの手引により、白羊宮を突破したサガ、カミュ、シュラ。
「ムウ：我が師、牡羊座のシオン…」
「童虎：おお…」
「シオン：驚いたか？童虎。これが冥王ハーデス様のお力なのだ。」
彼らはアルデバランの守る金牛宮を抜け、無人であるはずの双児宮へと進む。そこには…
アルデバラン：あぁぁっ…！！グレートホーン！！
ニオベ：ぐあぁぁっ…
　　　　ふふへへへへへへへへへへへへへ…

ムウ：双児宮か。恐ろしく強大な小宇宙を感じる…
サガ：まさか、あの男が生きていたとは…
シュラ：あの男？
サガ：しかも、再びこのサガの前に立ちはだかるとはな。
カミュ：本来貴方の物である双子座の黄金聖衣を纏った、あの男を知っているのか？
サガ：こいつは…嘗て、このサガに悪への誘惑を囁き続けた男。
　　　さあ、此処はこのサガに任せて、二人は先へ行け！
カミュ：分かった。もともとこの双児宮は貴方が預かっていた宮だ。少しばかりゆっくりするのも悪くあるまい。
サガ：速く！
シュラ：よし、行こう。
カミュ：先へ行っているぞ、サガ！
サガ：お前は一体誰の許しを得てここに居るのだ！？
カノン：勿論、アテナの許しを得たのだ。
サガ：フッ、アテナが悪行の限りを尽くしたお前など、今更許すと思うか！？
カノン：聴け、サガよ。
　　　　私はスニオン岬の岩牢で、幾度もアテナに命を救われた。海底神殿でも、その大いなる小宇宙に至上の愛を見た。
　　　　アテナは私の心の中の悪を全て洗い流して下さったのだ。これからはアテナの為、正義の為、戦い抜くのみ。
　　　　邪悪の輩は、この双児宮から先は一歩も通さぬから。覚悟しろ！
サガ：フッ、一歩も通さぬ？カミュもシュラも、既に易々と通り過ぎて行ったではないか？
カノン：如何かな？
サガ：何…
カノン：この双児宮、嘗ては守る人間の力によって迷宮と化すこともあったはず。
サガ：な、何だと！？まさか、お前…！？
カノン：カミュもシュラも、最早双児宮から抜け出すことはできんのだ。今頃は私が造り上げた双子座の迷宮に迷い込み、果てしなく彷徨い続けていることだろう。
サガ：お前が必死に此処を守ろうとしていることはよく分かった。だが、今更双子座の聖闘士として、アテナに忠誠を尽くすなど、笑止千万！！
　　　お前の心は決して拭うことのできない悪へ一色に染まっている。それは、この私が一番よく知っていることだ！お前の薄っぺらな忠誠など、このサガが引っ剥がしてくれる！！
　　　お前を倒せば迷宮も消える。正に一石二鳥。
先ずはそのマスクを剥ぎ取って、十三年ぶりに悪魔の顔を見てやるわ！喰らえ！！
　　　ぐはぁっ…
　　　バカめ！そんなまやかしが通用するか！？
　　　何！？一体これは…
　　　そうか、これも幻影。ということは…
　　　分かったぞ。おのれ…何処までこのサガの真似を仕出かす心算か。だがそんな真似事など、このサガの前では通用せん！
　　　お前が何処に居ようとも、必ずや一撃を呉れてやるぞ！

アテナ：くはぁっ…
ミロ：此処でお待ちください！
　　　うむっ…下の双児宮からここまで、遥か離れた場所からこれほどの威力を送り出すとは、矢張りあの男…サガ！！
　　　信じたくはなかったが、ずっと感じていた敵の小宇宙は、矢張りお前達なのか…
カノン：ぐぅっ…
ミロ：そして…
カノン：ぐっ…はぁっ…
ミロ：…聖闘士として戦いたいと、アテナにお許しを得に来た男というのはお前だな？サガの弟、カノン！
カノン：くぅっ…
　　　　さ、流石に神の化身とまで呼ばれたサガだ。双子座の幻影などに惑わされる男ではなかった。くっ…
ミロ：幸い、ダメージは少なかったようだな。ならば此処から立ち去れ！
カノン：うむっ…
ミロ：アテナがお赦しになっても、俺達黄金聖闘士までがお前を信用すると思うか？早急に聖域から消えろ！
カノン：ぐっ…それは…
ミロ：これ以上留まるなら、このミロから成敗してくれるぞ。カノン！
カノン：残念だが、立ち去ることはできん。私は此処で戦う！
ミロ：ならば、最初の相手はこの俺だ！内に裏切りの不安は抱えてたくないのでな。力尽くでもお前を叩き出す！
ナレーション：
双児宮を守っていたのはサガの弟カノンであった。
「ミロ：スカーレットニードル！！」
「カノン：ぐっ…」
アテナの赦しを請い、過去の贖罪を果たす為に…
「カノン：ぐあぁぁぁっ…」
…カノンはミロのスカーレットニードルを受け切るのであった。
ミロ：…肉体の滅亡か！？
カノン：ぐわぁぁぁっ…ぐっ…
カノン：ぐぅっ…ぐあぁぁぁっ…ぐおっ…
ぐぅっ…ぐあぁっ…ぐあぁぁぁぁっ…
アテナ：カノン…！！
ミロ：スカーレットニードルの最大の致命点、アンタレス！！

カミュ：双児宮を抜けた！
シュラ：カミュ、今のは一体何だったのだ？まるで同じ所を走り回っているようだったな。
カミュ：うん、確かに。噂に聞いた双子座の迷宮に迷い込んだようだったな。
シュラ：然し、その幻覚が消え失せて、こうして双児宮の外に出られたということは…。サガ！
カミュ：片付けたのか？この双児宮を守っていた謎の男を…
サガ：いや、単に一撃を加えて、この状況を躱しただけだ。
シュラ：あの男、徒者ではなさそうだ。一体…
カミュ：うむっ…
サガ：あいつが…あの弟カノンが私に代わってこの双児宮を守ろうとしてくれたとは…。まさか、まさか夢にも思わなかったぞ。
シュラ：サガ…
サガ：何でもない。次は四番目の巨蟹宮だ、急ぐぞ！
　　　カノン…。お前が本当に悪の心を捨て去り、純粋の正義に目覚めたのかどうか…。真に問われるのはこれからだ。それは全て、お前の行動で示してもらうぞ。

シュラ：サガ…
ナレーション：
双児宮を抜けたサガ、カミュ、シュラは…
「カミュ：これは…」
…嘗て蟹座のデスマスクが守っていた巨蟹宮に辿り着く。
「サガ：現世と死界の間を死に切れず彷徨う亡者どもか！？」
彼らの行く手を阻むのは、最も神に近い男と呼ばれる乙女座のシャカであった。
サガ：仏陀の掌の上…！！
　　　死んでもらうぞ、シャカ！！
シュラ：やったか…
サガ：いや、流石シャカだ。己の周りに完璧な防御壁を布いて、微動だにせぬ。
シャカ：カミュ、シュラ、そしてサガよ。ハーデスの走狗に成り下がったとはいえ、嘗ては共に戦ったアテナの聖闘士。それ故に、できれば巨蟹宮に留めておくだけにしたかったが…
カミュ：くっ…
シュラ：これは…
サガ：シャカの小宇宙が最大に燃焼し始めたのを感じる…！！
　　　くぅっ…
シャカ：オーン！！
　　　　天魔降伏！！
サガ＆シュラ＆カミュ：ぐはっ…

ナレーション：
シャカの強大な小宇宙を使った遠隔攻撃。時間を無駄にすることを許されないサガ、カミュ、シュラは、自分達を監視する為に後を追ってきた冥闘士を利用する。
ギガント：獅子座のアイオリアよ、サガ達はどうした？
　　　　　裏切者のサガ、カミュ、シュラは此処を通ったかと聞いているんだ。
アイオリア：仮令誰であろうと、敵である者を、このアイオリアが通すと思うか？
ギガント：ならば、サガ達は巨蟹宮から何処かの宮へテレポートしたか。
冥闘士：そうだ。そしてサガ達が駄目なら、俺達が代わって、アテナの首を貰う！！
冥闘士：さあ、其処を退け！！
アイオリア：勇ましいことだ！然し、このアイオリアがそう易々と獅子宮を明け渡すと思うのか！？
冥闘士：フッ、たった一人で…
　　　　ぐっ…ぐほっ…うぎゃあぁっ…ぐあぁっ…
アイオリア：聞け、獅子の咆哮を！！
　　　　　　ライトニングプラズマ！！
冥闘士：うぐあぁぁっ…うぎゃあぁぁぁぁ…
ギガント：ぐほぉっ…はぁっ…
アイオリア：ぐむむむっ…フッ！
ギガント：ぐっ…何だ、今の閃光は！？
　　　　　一瞬のうちに五人もずだずだにされるとは…
アイオリア：言ったはずだ。敵である以上、この獅子宮は断じて通さん！通りたければ、死を覚悟して通れ！！
冥闘士：ぐぅっ…あの男、桁外れだ…
ギガント：獅子座のアイオリア…正しく牙を剥いた黄金の獅子そのもの。
冥闘士：このまま正面から突っ込めば、復今のように閃光に見舞われる…
冥闘士：下手をすれば、全滅させられるぞ…
ギガント：ぐぅっ…
ライミ：ヒェ～ヘヘハハヘヘヘ…
冥闘士：ぐほっ…
ライミ：見っともないぞ。
　　　　高が一人の聖闘士に何をお辞儀されている？
ギガント：ぐっ、お前は…地伏星、ワームのライミ！！
　　　　　くおっ…
ライミ：如何に手強いといっても、このライミに罹れば、獅子とて子猫も同然。ヒューヒヘヘヘヘ…
　　　　ヒェオ～ヒヒヒヒヒヒヒヒ～…
ギガント：フッ、あっという間に地の底へ消えたか。
　　　　　よし、ここはライミに任せて、突破するぞ！！
冥闘士：おおー！！
アイオリア：来るか！？
　　　　　　何だ、この小宇宙は？この冥闘士達の中から、過去に出会ったことがある小宇宙を感じる。それも、何か懐かしささえ覚えるような…。これは、一体どういうことなのか！？まさか、この冥闘士達の中に、このアイオリアが知っている者が居るとでもいうのか…
　　　　　　えい、面倒！どちらにしろ、この宮を突破する敵には違いない！全員まとめて撃ち滅ぼしてくれる！！
　　　　　　何！？ぐあぁっ…くっ…
ギガント：フッ、良い様だな、アイオリア。
冥闘士：身動き一つ取れんようだな。
ギガント：せめてもの情、その体が引き千切れる前に、この俺様が止めを刺してやる。死ね！！
アイオリア：ぐぅっ…
ギガント：ぐおっ…
ライミ：余計な手出しはするな！この男は私が片付けると言ったはずだ！さあ、お前達は速く行け！
ギガント：良いだろう。お前ならば、黄金聖闘士といえど、敵ではない。
アイオリア：あの小宇宙の正体が彼らならば、此処を通すわけには…くっ…

シャカ：一人…
ギガント：これが六番目の処女宮か。だか、まるで小宇宙を感じない…
ナレーション：
アイオリアの隙を突き、サガ、カミュ、シュラは獅子宮を突破…
「シャカ：二人…」
…シャカの待つ処女宮へと辿り着く。
冥闘士：まるで蛻の体…
冥闘士：此処は黄金聖闘士の中でも、最も神に近いと呼ばれるシャカが守る宮のはずだが…
シャカ：三人…
ギガント：うん。それと矢張り、サガ達とシャカはお互い攻撃的小宇宙を掛け合い、あのまま消滅してしまったというのか。
シャカ：四人…
冥闘士：どちらにせよ、居ないというのなら、戦う時間が助かるというものだ。
ギガント：このまま一気に次の宮へ向かおう！
シャカ：五人…
冥闘士：ラダマンティス様も痺れを切らしている頃、急ぐのが得策かと…
ギガント：うん。
シャカ：六…
　　　　オーン！！
ギガント：ぐっ…何だ、この小宇宙は！？
冥闘士：何処だ！？
冥闘士：一体、誰が…
シャカ：真実とは、計り知れない深みを持ち、大変素晴しいものである。
冥闘士：ぐぅっ…
シャカ：残念ながら、百千万カルパという長い時を経ても、人は真実に辿り着くのは難しいものだ。
冥闘士：ぐほっ…
シャカ：然し、君達は今、真実を知る機会を与えられた。
冥闘士：ぐおぉっ…
ギガント：ぐっ、これは…
シャカ：願わくば、地上の愛と正義を知り、その邪悪なる心を改めてもらいたい。
　　　　この処女宮までよく来た、冥闘士の諸君！私の顔こそ引導代わりだ。迷わずあの世へ行きたまえ！
冥闘士：き、貴様…矢張り生きていたのか！？乙女座のシャカ！！
ギガント：お前の顔が引導代わりだと！？何を寝惚けたことを！！たった一人でどれ程のことが出来る！？引導を渡すのはこっちの方だ！！死ね、シャカよ！！
シャカ：カーン！！
ギガント：何！？
冥闘士：何だ、あの防御壁は！？
ギガント：そ、そうか。サガとのぶつかり合いの後、あの防御壁の中で小宇宙を消し去り、気配を断っていたのか…
シャカ：オーン！！
　　　　悪霊退散！！
冥闘士：ぐあぁっ…あれは…！！
シャカ：天空破邪、魑魅魍魎！！
冥闘士：ぐおぉぉっ…ぐっ…
シャカ：魑魅魍魎はお前達冥闘士にとって、同類ではないか。恐れることは無かろう。
冥闘士：ぐあっ…ぐぅっ…
ギガント：これは幻覚か、それとも…
シャカ：死ぬ前に一つだけを教えてやろう。お前達魔星•冥闘士の数が百八つならば、この数珠の玉の数も亦百八つ。即ち、この数珠はお前達邪悪を退散させる為に、神仏がお造りになった物なのだ。
　　　　この玉を一つ爪繰る度に煩悩は一つ消えるが如く、お前達邪悪なる冥闘士も消えていくのだ。
　　　　見ろ！百八つの玉の内に、既に十一個まで色が変わっている。これは十二宮に入り込んだ冥闘士の死んだ数だ。
ギガント：何っ…さっきの獅子宮で五人、後は…
冥闘士：まさか、ワームやディープ、パピヨンまで…！？待て、後の三人は誰がやられたんだ！？
ギガント：数が合わない。我々がやられたのは八人のはず、まさか…！！
シャカ：何人でも良かろう。
ギガント：くはっ…
シャカ：何れこのシャカが全ての冥闘士を片付けることになるのだからな。
　　　　さあ、間もなく此処に居るお前達の数だけ、数珠の色も変わる！
冥闘士：ぐっ…ぐおぉっ…
シャカ：邪悪なる輩よ、迷わず死ね！！
　　　　天空破邪、魑魅魍魎！！
ギガント：ぐっ…ぐはぁぁっ…
冥闘士：くぅっ…

ギガント：くぅっ…何っ？シャカの繰り出した魑魅魍魎が消えた…
　　　　　ぐっ…一体誰が…！？
　　　　　キューブ！！
シャカ：お前か…私の技を封じたのは？
キューブ：フッ、お前のこけおどしに恐れ戦く者ばかりではないというこどだ。
シャカ：うむっ…
　　　　そうか。巨蟹宮で一度小宇宙を断ったが、矢張り死なずに此処まで来たか。
キューブ：さあ、シャカよ、其処を退け！
シャカ：笑止！通りたければ、私を倒して行け！
キューブ：望むところよ！
冥闘士：おおっ…オクス、ミルズ！！
オクス：死んでもらうぞ！！
ミルズ：シャカ！！
シャカ：くむむっ…後の二人も、矢張り…
オクス：何物をも切り裂く、大いなる聖剣！
　　　　喰らえ、エクスカリバー！！
ミルズ：全てを凍結する絶対零度の輝き！
　　　　ダイヤモンドダスト！！
キューブ：美しき銀河の星々と共に滅べ！！
　　　　　ギャラクシアンエクスプロージョン！！
冥闘士：何だ、あの技は！？
ギガント：違う！あの三人は別人だ！
冥闘士：あいつ等は誰だ…！？
ギガント：何れにしろ、この攻撃で、シャカは死ぬ！
シャカ：カーン！！
冥闘士：うむっ…駄目だ。
冥闘士：あの防御壁がある限り、如何にもならんのか！？
ギガント：いや、そうでもないぞ。
シャカ：いかん…このままやられるわけには…
　　　　オーン！！
冥闘士：ぐあぁぁぁぁっ…

カノン：くっ…はっ、はっ、はっ…
アテナ：カノン…
星矢：アイオリア…
　　　今感じている小宇宙はやっぱりあの三人なのだ…
アイオリア：そうだ。そして…

冥闘士：くぅっ…
冥闘士：何！？バカな！！
冥闘士：あれだけの攻撃で無傷だと…！？
冥闘士：矢張り我々では…
ギガント：待て。多少は傷を負わせたようだ。浅手だがな…
シャカ：フッ、邪悪に堕ちたとはいえ、流石は嘗ての黄金聖闘士。三人が合わさったパワーは侮り難いものよ…。
冥闘士：何っ、黄金聖闘士だと！？
ギガント：まさか、あの三人は…
シャカ：さあ、その借り物の冥衣を取って、久しぶりに顔を見せたまえ！！
　　　　オーン！！
キューブ＆オクス＆ミルズ：ぐっ…ぐあぁぁっ…
冥闘士：お前達は…！！
ギガント：サガ、シュラ、カミュ！何故お前らがキューブ達の冥衣を纏っている！？まさか、お前達…ハーデス様に忠誠を誓ったのは、矢張り単なる見せ掛けだったのか！？
サガ：フッ…
ギガント：ぐわぁっ…ぐっ…か、体が…体が動かない…
サガ：シャカは、お前達如きが束になってかかっても敵う相手ではない。命が惜しくば引っ込んでいろ！
ギガント：何ぃ！？ぐっ…
サガ：アテナの首が欲しければ、私達に任せておけと言っているのだ！
ギガント：ぐほっ…ぐわぁぁっ…
冥闘士：ぐおぉっ…
シャカ：サガよ、今の言葉に偽りが無いか？お前達は本当にアテナの首を獲る気か？
サガ：獲る！
シャカ：真か？
サガ：諄い！
シャカ：くむむっ…
　　　　そうか、よく分かった。今のお前達は確かにアテナの首を獲ることしか念頭に無いハーデスの僕。
　　　　通りたまえ！
サガ：ほ？
シャカ：如何に私といえども、嘗て最強と言われたお前達黄金聖闘士三人を同時に相手するほど愚かではない…
サガ：ならば、通ろう。
ギガント：ふふっ…
冥闘士：こいつ、お笑いだぜ。本当に通しやがった…
冥闘士：こんな奴が神に近い男とは、笑わせる。
　　　　如何に黄金聖闘士とはいえ、命は惜しいということか。
ギガント：さあ、こんな奴に構わず、先へ行くぞ！我等冥闘士も惰弱な臆病者を討つ拳は持たぬ！！
シャカ：もう忘れたのか！？
ギガント：何をだ？
シャカ：命が惜しくば引っ込んでいろと、サガに言われたはずだ。
ギガント：ぐっ…
シャカ：見ろ！残ったお前達の玉の色も変わってしまったぞ！
ギガント：バカな！折角命拾いをしたものを、大口を叩きおって！
　　　　　ええい、構わん！八つ裂きにして押し通れ！！
シャカ：お前達の不浄な土足で、これ以上十二宮の石段を汚すことは罷りならん！
　　　　消えろ、雑魚ども！！天魔降伏！！
ギガント：ぐっ…ぐわっ…
ま、まさか…ぐぅっ…

シャカ：待って！
　　　　見ての通り、お前達を監視していた雑魚は全て片付けた。
　　　　さあ、本心を打ち明けてくれ。
サガ：本心…？
シャカ：そうだ。こいつ等が居ては語れなかったお前達の真実を。
サガ：ならば言おう。アテナの首を獲ることだ！
シャカ：そうか。お前達ほどの男、決して心からハーデスの軍門に降っているのではない。きっと、きっと…私には言えぬ何かがあると思っていたが…
　　　　このシャカの命を賭け、今こそお前達を討つ！
　　　　処女宮をこれ以上血で染めることは、アテナに対して恐れ多い。三人とも、私について来い！
サガ：何処へ行く？
シャカ：死に場所だ…

シュラ：何と！？処女宮の脇にこのような広大な花園が…
カミュ：初めて見る。一体この花園は何なんだ！？
サガ：そうか。どうやらこれが噂に聞く沙羅双樹の園らしい。
カミュ：沙羅双樹の園…
サガ：シャカは仏陀の生まれ変わりと言われている。その仏陀が入滅、つまり死ぬ時に横たわった場所は、沙羅双樹の樹の下なのだ。シャカは我々三人を相手に、死ぬ覚悟だ。
シュラ：良かろう。自ら死に場所と定めた、その沙羅双樹の下へ…
　　　　間違いなく葬ってやるぞ。
　　　　死ね、シャカ！
シャカ：うむっ！
シュラ：エクスカリバー！！
シャカ：ぐっ…ぐぅっ…
シュラ：くっ…ぐやぁっ…
シャカ：ぎぇー！
シュラ：ぐあぁっ…
シャカ：ぐぅっ…
カミュ：ダイヤモンドダスト！！
シャカ：ぐぇ…
カミュ：はぁーっ！！
シャカ：ぐっ…
カミュ：フッ！
シュラ：くぇっ！
シャカ：うむっ…
シュラ：はぁーっ！！
シャカ：くっ…
カミュ：ぐっ…
シャカ：ふーっ！
シュラ：ぐぅっ…ぐわぁっ…
シャカ：ぐっ…
　　　　くっ…！！
サガ：アナザーディメンション！！
シャカ：ぐはっ…ぐやあぁぁぁっ…
　　　　ぐっ…まだ異次元に飛ばされるわけにはいかん…
　　　　黄金聖闘士三人を一度に相手では、何時かやられる…。
カミュ：如何した、シャカ！？
シュラ：最早観念したか。
サガ：待て！シャカに近付くな！
シャカ：うむっ！！
　　　　乙女座のシャカ、最大の奥義、天舞宝輪！！
　　　　既に知っているように、天舞宝輪は攻防一体の戦陣。最早お前達は攻めることも逃げることも不可能だ。
シュラ：攻めることも逃げることも不可能だと！？くっ…
カミュ：我々は完全にシャカの術中に填まってしまったのか…
サガ：このままでは…
シャカ：そうだ。このままでは、お前達に勝機は無い。私を倒す為、お前達に残された唯一の方法は、最早あれ以外あるまい。
サガ：何！？
シャカ：そうだ。大いなる古の時代、アテナによって禁じられた黄金聖闘士影の闘法、アテナ•エクスクラメーション。
サガ：アテナ•エクスクラメーションだと…！？
シュラ：バカな！アテナに禁じられた影の闘法を…
カミュ：あれは、あれだけは…
シャカ：ハーデスの戦士に成り下がったお前達が、今更何を躊躇っているか！？やる、やらぬはお前達の勝手。私は関わり無く、お前達の五感を断ってゆくまでだ。
　　　　第一感、剥奪！！
サガ＆カミュ＆シュラ：ぐわあぁぁっ…ぐはっ…ぐっ…
サガ：くっ…シャカよ。ならば望み通り、くっ…アテナ•エクスクラメーションを呉れてやろう！！
カミュ：待て、サガ！アテナ•エクスクラメーションは…
シュラ：あれをやってしまったら、如何にこの場の勝利を収めたとしても、俺達は、俺達はもう…
サガ：カミュ、シュラ、お前達も分かっているはずだ。この沙羅双樹の園に入った時から、シャカは我々に勝つ心算ではなく、寧ろ死を望んでいることを。あの沙羅双樹の下に於いて、シャカはその命を閉じようとしているのだ。
　　　黄金聖闘士が三位一体と成って放つこの技は、究極にまで高めた攻撃的小宇宙が一点に集中する。それが為に、そのパワーは小規模ながら、宇宙創造のビッグバンにも匹敵する。故に、その余りに凄まじい破壊力の為、神話の時代よりアテナに禁じられた究極の影の闘法、禁断の奥義、アテナ•エクスクラメーション。
　　　そのアテナ•エクスクラメーションを放ち、シャカを討つ！
カミュ：然し、それだけは…
シュラ：アテナ•エクスクラメーションを使ってしまった聖闘士は、もう二度と…
シャカ：第二感、剥奪！！
サガ＆カミュ＆シュラ：ぐわあぁぁっ…
カミュ：くっ…アテナの聖闘士の戦いは正義の戦い、飽くまでも正正堂堂たるをよしとする。故に、アテナは武器さえも嫌う。
　　　　くぅっ…
シュラ：そのアテナが…黄金聖闘士三人がかりで、たった一人を倒すアテナ•エクスクラメーションを、正義の戦いには好ましくない卑劣な技として封じたのだ。くっ…
カミュ：分かっているのか、サガ！？
シュラ：アテナが卑怯な闘法として永遠に禁じたアテナ•エクスクラメーションを使えば、我々は…
カミュ：我々は、聖闘士だった証を完全に剥奪され、死して後、なお…未来永劫鬼畜にも劣る賊の烙印を押されてしまうのだぞ！
サガ：ぐっ…
シャカ：第三感、剥奪！！
サガ：二人とも忘れたのか！？我々がハーデスに束の間の命を貰ってまで、この十二宮に来たのは何の為か！？我々は如何遭っても、アテナの…アテナの下まで行かねばならぬのだ！その為なら、喜んで聖闘士の名誉も名も捨てるべきではないのか！？
カミュ：そうだった。此処で、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、五感を悉く失い、シャカと刺し違えるわけにはいかない。
シュラ：一度は死んで、全てを失った身だ。卑怯者の汚名を、賊の烙印も甘んじて受けよう。
サガ：アテナの為に…
カミュ：地上の…
シュラ：…愛と正義の為に！！
シャカ：第四感、剥奪！！

アテナ：はぁっ…シャカ…！！
カノン：この胸騒ぎは…
ミロ：死ぬ気か、シャカ！！

サガ：シャカよ、今からお前の望み通り呉れてやる！アテナ•エクスクラメーションを！！
シャカ：漸く悟ったか。だが、少しばかり遅過ぎたようだ。
　　　　あと一撃で、お前達の五感は全て消え失せる。私がこの数珠を振るう前に殺さねば、お前達の全ても断たれるのだぞ。心して仕掛けて来い！！
カミュ：分かっているとも。
シュラ：心置きなく、涅槃へ旅立て！
サガ：シャカ、お前の死は無駄にはせん。
サガ＆カミュ＆シュラ：アテナ•エクスクラメーション！！
シャカ：五感、剥奪！！
　　　　沙羅双樹の花が、散ったか…

仏陀：シャカよ、お前は忘れているぞ。
シャカ：忘れている…？
仏陀：死が全ての終わりではあるまい。死でさえも変化の一つに過ぎん。

ナレーション：
シャカは悟っていた。
「アテナ：シャカ…！！」
サガ、カミュ、シュラの慟哭の涙を。
「カノン：くぅっ…」
シャカには届いていたのだ、哀しき聖闘士の慟哭の叫びが。
「ミロ：何…」
「アイオリア：くはぁっ…」
「紫龍：シャカ…」
小規模ながら、宇宙創造のビッグバンに匹敵するアテナ•エクスクラメーションが発生した。処女宮、沙羅双樹の園。諸行無常、盛者必衰。ただ二本の沙羅双樹の樹を残して…。そして、その沙羅双樹の下で、今、一人の聖闘士の命が消えた。

銅鑼威武

后篇


童虎：アテナ…！夢か…。それとも現…
　　　矢張り、終にこの時が来たか。いっそ、わしの思い過ごしであってくれと思っていたが…

ナレーション：
前人未踏の秘境。其処には、アテナが邪悪を封じ込めた巨大な塔が聳え立っている。
今、二百四十三年の時を経て、大いなるアテナの封印が破られる時が来た。新たなる聖戦の始まりを告げる不気味な鳴動。邪悪なる冥王ハーデス率いる百八の魔星が闇の底から蘇る時が来たのだ。
アテナの封印から自由と成った冥王ハーデスは、地上支配を阻むアテナの抹殺を狙う。
しかし、聖域の守りは堅い。そこで、ハーデスは死の眠りに就いていた教皇シオンをはじめとするアテナの聖闘士達に、卑劣な取り引きを持ちかけた。若しアテナの首を取ってくれば、死の世界より解き放ち、永遠の命を約束すると。
教皇シオンは、来たるべき聖戦で、アテナがハーデスと互角に戦う為には、アテナの聖衣が不可欠と判断。ハーデスを欺き、その卑劣な誘いに乗\ったふりをする。
アテナの聖衣とは、聖域に聳えるアテナ像のことであり、その命と輝きを復活させる為には、アテナ自身の血が必要だった。そして、その事実を知るのは、教皇であるシオンだけであった。彼らは逆賊\の謗りを受けることを覚悟で、聖域へ戻ってきた。ハーデスを欺き、味方であるアテナの聖闘士をも欺きながら、アテナにアテナの聖衣の秘密を伝える為に。

嘗て最強の黄金聖闘士と呼ばれた山羊座のシュラ、水瓶座のカミュ、そして双子座のサガ。
ムウ：くっ…はっ！！
デスマスク：積屍気冥界波！！
　　　　　　ぐやっ…くっ…
アフロディーテ：触れる物全てを噛み砕く黒\薔薇。
　　　　　　　　ピラニアンローズ！！
ムウ：スターライトエクスティンクション！！
デスマスク：何ぃ！？
アフロディーテ：くはぁっ…
サガ：フッ！
ムウ：何っ…
壮絶な戦いが繰り広げられるんだった。サガ、カミュ、シュラの三人は…
「カミュ：遅い！」
「ムウ：ぐぅっ…」
…白羊宮、金牛宮、双児宮…
「ムウ：ぐぅっ…」
…巨蟹宮、獅子宮を超えていった。
「ムウ：ぐっ…」
アルデバラン：あぁぁっ…！！グレートホーン！！
ニオベ：ぐあぁぁっ…
　　　　ふふへへ…
ミロ：ならば喰らえ！深紅の衝撃、スカーレットニードル！！
カノン：ぐぅっ…
サガ：喰らえ！ギャラクシアンエクスプロージョン！！
　　　はっ！！はぁぁっ！！
シャカ：天魔降伏！！
サガ＆カミュ＆シュラ：くはっ…
童虎：フッ、はぁぁっ…
シオン：スターダストレボリューション！！
童虎：廬山百龍覇！！
シオン：はぁぁぁ！！
童虎：ぐおぉぉぉ！！
アイオリア：ライトニングプラズマ！！
冥闘士：うぐあぁぁっ…うぎゃあぁぁぁぁ…
シャカ：第二感、剥奪！！
サガ＆カミュ＆シュラ：ぐあぁぁぁっ…
シャカ：第三感、剥奪！！

処女宮に於いて、シャカの最大奥義天舞宝輪に五感の内四感まで断たれたサガ、カミュ、シュラは、大いなる古の時代アテナによって禁じられた黄金聖闘士究極の影の闘法、アテナ•エクスクラメーションの発動を決意、それを以てシャカを討つ覚悟を決めるのであった。
サガ：シャカよ、今からお前の望み通り呉れてやる。アテナ•エクスクラメーションを…

ナレーション：
是は、サガ、カミュ、シュラ、彼等蘇りし黄金聖闘士達の慟哭の物語である。

よみがえりし黄金聖闘士の神話•後編

サガ＆カミュ＆シュラ：アテナ•エクスクラメーション！！
シャカ：五感剥奪！！
　　　　沙羅双樹の花が、散ったか…
仏陀：シャカよ、お前は忘れているぞ。
シャカ：忘れている…？
仏陀：死が全ての終わりではあるまい。死でさえも変化の一つにすぎん。

アテナ：シャカ…！！くふっ…
ミロ：おのれ、サガ！！
　　　アテナが禁じたアテナ•エクスクラメーションまで使って、シャカを殺すとは、堕ちるところまで堕ちたか！？絶対に許さん！
カノン：サガ、何故だ！？何故そうまでして戦わねばならん！？
アイオリア：くぅっ…シャカ、お前の仇は討つ！
星矢：か…必ず！！
ムウ：ゆ、許せ、シャカ…

サガ：くはぁっ…二人とも、何とか生き残れたようだな。
カミュ：五感の内、聴覚だけが辛うじて残っているだけだがな。
シュラ：俺は、話すことだけは大丈夫のようだ。
サガ：私は視力が無事だ。三人揃って、見る、聞く、話すがやっとの有様ということか…
カミュ：如何した、サガ？
シュラ：一体何を見ている？
カミュ：はっ…
シュラ：うむっ…
サガ：シャカ…！！
カミュ：ば、バカな…
シュラ：ビッグバンに匹敵するアテナ•エクスクラメーションを受ければ、如何なるものとて、塵一つ残さず消滅するはず…
サガ：なのに、これは一体…
カミュ＆シュラ：ぐっ…
サガ：待て！
シャカ：花が咲き、そして散る。星は輝き、何時か消える。この地球も、太陽も、銀河系も、そして大いなる宇宙さえも、何時かは死する時が来る。人間の一生等、それらに比べれば、瞬きほどの僅かなものであろう。その僅かな一時に、人は生まれ、笑い、涙し、戦い、傷付き、喜び、悲しみ、誰かを憎み、誰かを愛し…。全ては刹那の邂逅。そして、誰しもが死という永遠の眠りに包まれる…。
サガ：指に滲んだ血で花弁に何か書いている…
カミュ：血文字で辞世の句を…
シュラ：ならば、せめてもの情、このシュラが介錯を…
シャカ：風よ、運\べ。アテナの下へ…！
シュラ：やるべきことは全て終えたか？ならば、御免！！
　　　　や、矢張り…
カミュ：シャカは既にあの時、消滅していたのか…
サガ：あの血文字の辞世の句を書き記す為に、魂がこの沙羅双樹の下まで…
シュラ：シャカ…。す、すまん…
カミュ：今こそ真実を、お前にだけは打ち明けよう。
サガ：我々はお前の魂に誓って、決して…。はっ…
シュラ：死界の蝶、フェアリーか…
カミュ：未だ我々はハーデスの監視下に在るということなのだな。
サガ：くぅっ…ぐっ…！！くふぅっ…

星矢：くぅっ…ぐっ…
サガ：シャカの形見だ。受け取れ！
アイオリア：退け、ムウ！
サガ：くっ…くあぁっ…ぐっ…
カミュ：ぐぅっ…ぐあっ…
シュラ：ぐあぁぁっ…
アイオリア：立て！立って、シャカにしたように、三人一度に仕掛けて来い！今度はこのアイオリアが受けてやる！！
カミュ：ぐぅっ…
シュラ：くっ…
サガ：ぐぅっ…
アイオリア：さあ、如何した！？アテナ•エクスクラメーションをもう一度やってみろと言ってるんだ！
　　　　　　卑怯者には最早戦う気も残っていないというのか？
サガ：ぐっ…流石アイオリア！恐るべきパワーだ…
シュラ：怒りに目覚めた獅子に、今の我々では…
カミュ：抗う術も無い…か…
アイオリア：やらぬなら、此処でお前達の息の根を止めるまでだ！
　　　　　　あの世へ舞い戻って、シャカに詫びよ！！
　　　　　　何っ！？ムウ、何故邪魔をする！？放せ！！
ムウ：アイオリア、彼等はシャカの天舞宝輪にかけられて、最早廃人も同然。これ以上何も出来はしない。
　　　そんな者達を敢て討たなくても良いのではないか？
アイオリア：何！？
ムウ：シャカが何故死んだのか？そこにはもっと深い意味が隠されているような気がするのだ。
アイオリア：ムウ、お前の台詞は聞き飽きた。最早どんなことをしようとも、このアイオリアを止めることはできん！
ムウ：アイオリア…
アイオリア：思慮深いことは結構だ。然し、目の前で仲間が殺されているのを見て、何の行動も起こせないような奴は、聖闘士として…いや、男として認めん！！
　　　　　　奴等は最早黄金聖闘士ではない！ハーデスの走狗に成り下がった屑どもだ！
ムウ：矢張り無駄か…
アイオリア：問答無用！！シャカの仇…
　　　　　　ライトニングプラズマ！！
サガ：ふぅっ！！
アイオリア：ライトニングプラズマの威力を全て止めた…！！
サガ：アイオリアよ、出来ることなら、私もシャカの仇を討たせてやりたい。だが、まだ…まだ此処でお前にやられるわけにはいかんのだ！
アイオリア：何だと！？
サガ：我々に残された時間は、あと四時間余り。それまでに、仮令這ってでもアテナの下へ行かねばならない。それを阻む者は、仮令誰であろうと、シャカのように殺して通るまで！！
アイオリア：くはぁっ…
ミロ：面白い！
サガ：うむっ…
ミロ：ならば、此方も言おう。お前達は此処から一歩も先へは行かせぬ！此処で皆殺しだ！！
アイオリア：ミロ！？
ムウ：ミロ、勝手に天蠍宮を出てきたのか！？
ミロ：じっとしていられる状況か！？
　　　喰らえ、深紅の衝撃！！
サガ＆シュラ＆カミュ：ぐはぁっ…
ミロ：スカーレットニードル！！
サガ＆シュラ＆カミュ：ぐはぁっ…ぐっ…
ミロ：シャカがやられたというのに、天蠍宮でこれ以上のんびりと待っていられるか！？要はこの三匹を片付ければ全て済むこと！
サガ＆シュラ＆カミュ：くぅっ…ぐっ…
ミロ：直ちにこの俺が片付けてくれる！はっ！！
サガ：くむっ…
サガ＆シュラ＆カミュ：ぐやぁぁっ…
ミロ：降伏か死か！？スカーレットニードルは十五発の内に敵に考えるゆとりを与える、慈悲深い技だと知っているな。だが、お前達は最早考える必要も無い。お前達には死あるのみだ！
サガ＆シュラ＆カミュ：ぐあっ…ぐっ…
ミロ：さあ、もう一度あの世へ戻って、シャカに詫びろ！！
　　　はぁっ！！止めのアンタレスだ！！
サガ：くむっ…
星矢：危ない！
ミロ：ぐっ…ぐぁっ…ぐあぁぁぁぁっ…
サガ：はぁぁぁっ！！
ミロ：ぐあぁぁぁぁっ…ぐっ…
星矢：ミ、ミロ…
ミロ：ぐっ…星矢の声が無ければ、まともに喰らうところだった。
　　　い、今のが、サガ必殺の…ギャラクシアンエクスプロージョン…。ぐっ…ぐぅっ…
サガ：言ったはずだ。我等に残された時間は、あと四時間余りにしかない。邪魔する者は、どんな手段を以てしても、シャカのように殺してでも通るとな。
ミロ：ば、バカな…。五感の内の四感までをシャカに断たれ、アイオリアのライトニングプラズマを喰らい、尚且つ俺のスカーレットニードルを十四発までもその身に受けているのに…
アイオリア：一体、こいつ等の何処に戦う力が残っているというのだ…
ムウ：何故だ？何故そうまでして戦う！？
サガ：全てはアテナを！！
星矢：それ程アテナを、沙織さんを…！！
　　　ほっ…
ミロ：何！？
アイオリア：お前達…
ムウ：その構えは…

アテナ：はぁっ…沙羅の花弁に血文字が…
これは…シャカが私に託した句！！阿頼耶識…
ふぅっ…シャカ、やっと、やっと分かりました、貴方の死の意味が…。そして今こそ、私の覚悟も決まりました。

ミロ：ぐっ…くぅっ…
サガ：体力は無に等しく、僅かに残っている小宇宙で辛うじて立っているにすぎん。くむっ…我等に残された方法は、これ以外に無い！！
　　　既に禁を犯した我等だ。目的を達する為、再びアテナ•エクスクラメーションを使うことに最早何の躊躇いも持たぬ！この場でお前達全員をシャカと同じように消し去ってくれよう！！
氷河：カミュ！！
紫龍：シュラ！！
アイオリア：うろたえるな！！
　　　　　　サガよ、何か忘れてはいないか？
ミロ：此方にも黄金聖闘士が三人居るのだぞ。
ムウ：止むを得まい！！
星矢：何を言ってるんだ、ムウ！？
紫龍：くぅっ…
シュラ：何！？
カミュ：ぐむっ…
サガ：うむっ…
星矢：こ、これは…！！アテナ•エクスクラメーション！！
瞬：止めて、そんなバカなことを！
紫龍：アテナ•エクスクラメーションがぶつかり合えば、如何なるか？
ムウ：うん。ビッグバンに匹敵するアテナ•エクスクラメーションがぶつかり合えば、その破壊力は単に倍に成るどころか、二乗\、三乗\ですらなく、無限大にも高まるということだ。そうなれば、この処女宮はおろか、十二宮…いや、聖域全体までもが消滅することだろう。
氷河：だったら、何故！？サガ、ムウ、貴方達自身も消滅するような、そんな愚かな技をかけ合いを敢て選ぶ！？
紫龍：か、彼等は本気だ。本気で小宇宙の全てを賭けようとしている！
瞬：そうまでしなきゃ、もう…終われないの？
星矢：くぅっ…
サガ：望むところよ！一瞬で全てが吹き飛ぶのなら、アテナの首を獲る手間も省けるというもの！
アイオリア：それは如何かな？
ムウ：星矢、瞬、氷河、紫龍、アテナを頼む！
ミロ：シャカの為にも、サガ、お前達を討つ！！
サガ：良かろう！これ以上は時間の無駄だ！
シュラ：最早問答無用！！
カミュ：行くぞ！
ムウ：愚かな！
アイオリア：思い知らせてやる！
ミロ：さらばだ！！
星矢：止めろ！！！
黄金の六人：アテナ•エクスクラメーション！！
ムウ＆アイオリア＆ミロ：くはぁぁぁっ！！
サガ＆カミュ＆シュラ：はぁぁぁっ！！
星矢：ぎゃぁっ…ぐあぁぁっ…ぐっ…
　　　このままでは処女宮が…いや、聖域全てが消滅してしまう！
瞬：こんな無意味な戦いは、止めなきゃ駄目だよ！ぐあぁぁっ…

シオン：アテナ•エクスクラメーション…
　　　　シュラ、カミュ、サガ…、アフロディーテ、デスマスク、アルデバラン、シャカ…
　　　　くぅっ…未だだ！アテナのお命を頂くまで、私は…！！
カノン：あれは、アテナ•エクスクラメーションだ！アテナ•エクスクラメーションのぶつかり合う光なのか…
　　　　バカな…アテナが禁じた影の闘法を互いにぶつけ合ったというのか！？お前達は…お前達は全てを無にするのか！？
アイオリア：アテナ•エクスクラメーションの力は…
サガ：全くの互角！！
カミュ：奇跡的な均衡を持って…
シュラ：双方の威力が燻っている…
ミロ：然し、これでは双方とも力が抜けん！
サガ：少しでも押された方が、中間で燻っているアテナ•エクスクラメーションの威力をまともに受けてしまうぞ！
アイオリア：はっ！
ミロ：ぎゃあぁっ！
ムウ：はぁぁっ！！
カミュ：くはぁっ！！
シュラ：ぐはぁっ！！
サガ：くむむむっ！！
　　　くはっ…
ムウ：うむっ…
カミュ：ぐっ…
アイオリア：くっ…何だ、このパワーは！？
シュラ：この力の均衡を…
ミロ：破る者達が居る！
ムウ＆アイオリア＆ミロ：ぐぅっ…
サガ＆カミュ＆シュラ：ぐぅあぁっ…
サガ：ば、バカな！我々が少しずつ押されてゆく！
　　　此処に居る六人の他に、これだけの力を持った奴が居るというのか！？
　　　くはっ、ムウ達の後から感じるあの小宇宙は…
カミュ：くはっ…氷河！！
シュラ：ぐっ…紫龍！！
サガ：そして、瞬、星矢！！
アイオリア：止せ、お前達！
ムウ：速くこの場より避難するのです！
ミロ：さもないと、アテナ•エクスクラメーションの均衡が破れたことによる威力の渦に巻き込まれ、お前達の体はばらばらに成るぞ！
星矢：だから何だ！？
ムウ：黄金聖衣を纏っていない貴方達の体では、その衝撃に耐えられません！
星矢：ぐっ…
ミロ：速く！
アイオリア：速く逃げろ！
瞬：こんな…こんな所で逃げるくらいなら、最初から来たりしない！！
星矢：仮令体がずだずだに引き裂かれても、俺達は、俺達は…信念の為に戦う！！
サガ＆カミュ＆シュラ：くはぁぁっ…！！
カミュ：確実に押され始めている！
シュラ：このままでは、星矢達のパワーによって、我々は吹き飛ばされるぞ！
サガ：だが、星矢よ、お前達自身もただでは済まんのだぞ！
シュラ：それを承知で死ぬ気か、お前達！？
星矢＆瞬：はぁっ…！！
紫龍＆氷河：くむむっ…！！
サガ：ぐっ…アテナ•エクスクラメーションの威力が…
ムウ：天に昇ってゆく…！！
星矢：ぐあぁぁっ…
ムウ＆アイオリア＆ミロ：星矢…！！

カノン：くはっ…アテナ•エクスクラメーションの威力が、天に昇ってゆく…！！
アテナ：カノン、カノン！カノンは居りませんか？
カノン：はっ！カノン、此処に。
　　　　先程より、処女宮にて激突が繰り広げられたようですが、それも、どうやら終わったようであります。如何か、ご安心下さい！
アテナ：カノン、実は此処に持ってきてもらいたい物があるのです。
カノン：はっ？
アテナ：教皇の間に行き、玉座の下に収められている物を持ってきてもらいたいのです。
カノン：玉座の下にある物？
アテナ：十三年前、サガが残した物。それを今、サガに返す時が来たようです。
カノン：十三年前に、サガが…。ま、まさか、それは…！！

ムウ：ぐっ…二人とも、無事か？
アイオリア：ああ。
ミロ：何とかな…
サガ：ぐぅっ…ぐっ…はっ、はっ、はっ…
アイオリア：サガ…
サガ：くぅっ…
ミロ：往生際の悪い奴…。未だ死に切れぬか！？
サガ：くっ…
ミロ：星矢達が命を懸けたこの勝負、止めを刺さぬわけにはいかん！死ね！！
アテナ：お待ちなさい！
ミロ：ぐはっ…この声は…！？
サガ：くっ…くはっ…
ムウ＆アイオリア＆ミロ：くはぁっ…アテナ！！
アテナ：ミロ、ムウ、アイオリア、これ以上サガ達に手出しをしてはなりません。
アイオリア：くはぁっ…
アテナ：そして、今直ぐサガ達三人をアテナ神殿まで連れて来て下さい。
ミロ：くっ…それは行けません！サガ達は貴方の命を獲りに来たのですよ！
アテナ：良いのです。私自らサガに話があるのです。時間がありません、良いですね。直ちに連れて来るのですよ。
ミロ：アテナ…

ムウ：アテナ、お言葉通り、サガ達を連れて参りました。
アイオリア：彼等は最早死人も同然、話には成りますまい。
カミュ：ぐぅっ…
サガ＆シュラ：くほっ…
サガ：くぅっ…ぐっ…
シュラ＆カミュ：はぁっ…
サガ：アテナ…
アテナ：カノン、例の物をサガに。
カノン：はっ。
　　　　受け取れ、サガ。
サガ：くっ…カノン…
　　　はっ…くはっ…こ、これは…くぅっ…
アイオリア：アテナ！
ミロ：こ、こんな忌まわしい者を今更…
アテナ：ミロ、アイオリア、良いのです。ムウも分かってくれますね？
ムウ：くはっ…ぐっ…くぅっ…
サガ：ぐぅっ…何故、これを…！？
アテナ：勿論、サガ。貴方に私の命を獲らせる為です。
サガ：ぐっ…くはっ…
アテナ：さあ、遠慮は要りません。私の咽喉を突きなさい。それによって、貴方達は苦しさから解き放たれるでしょう。
　　　　もう絶えずとも良いのです。
サガ：アテナ、貴方は…貴方は…！！
アテナ：サガ…
サガ：はっ…そんな…
星矢：駄目だ、駄目だよ！沙織さん、止めてくれ！！
　　　ぐあぁぁぁぁぁぁぁ…
サガ：はっ…アテナ！！！
星矢：沙織さん…沙織さん…沙織さん…沙織さん…
沙織さーん…！！！
　　　俺達は一体何なのだ！？アテナを守る聖闘士でありながら、くっ…俺は、俺は…沙織さんが死ぬまで何一つ出来なかった！何一つ…くっ…
　　　俺達は、俺達は…こんなにも無力だったのかよ！こんなの名ばかりの聖闘士だぜ！こんなの…こんな物で…こんな物！
シオン：フッ！何を泣言を言っている！？
星矢：誰だ、お前は！？
シオン：アテナは死んだ。だが、本当の戦いは此れから始まろうとしているのだぞ。
紫龍＆氷河：ぐっ…
星矢：何だと！？
シオン：この期に及んでも涙を流すだけとは、アテナの聖闘士も地に堕ちたな。
星矢：言ったな！
青銅の四人：てやあぁぁぁっ！！
シオン：うむっ！
青銅の四人：ぐわぁぁっ…
シオン：うろたえるな、小僧ども！！
青銅の四人：ぐわぁぁっ…ぐっ…ぐあっ…
シオン：これから、アテナとシャカの死の意味を、全ての真実を教えてやる。
星矢：くっ…全ての真実だと…
紫龍：何のことだ、一体…
瞬＆氷河：ぐぅぅっ…
シオン：くっ…全ては、この為だ！
星矢＆紫龍：くはっ…
氷河＆瞬：はぁっ…
シオン：聖なる衣よ！二百四十三年の時を越え、今此処に目覚める時がやってきた！大いなるアテナの血によって、再び目覚めたまえ！！
星矢：くはぁっ…
青銅の四人：ぐぅっ…
星矢：こ、これは…！！あの巨大なアテナ像が…
シオン：それこそが大いなるアテナの聖衣なのだ。
星矢：これがアテナの聖衣！？
シオン：お前達の聖衣も蘇る時には血液を必要とするように、アテナの大いなる聖衣も亦、蘇る時にはアテナ自身の血を必要とするのだ。
星矢：アテナの血…
シオン：然し、そのことを知っているのは教皇であったこのシオンただ一人。ハーデスと戦うには、アテナも聖衣を纏わねば決して勝目は無い。何としてても、アテナに聖衣を纏っていただかねばならん。
　　　　そんな折、ハーデスの側から死の眠りに就いていた私達に誘いをかけてきたのだ。若しアテナの首を獲ってくるのなら、死の世界から解き放ち、永遠の命を与えようと。私達はその誘いに乗\ったふりをして、この十二宮に戻ってきたのだ。
　　　　「我等一度、未来永劫逆賊\の謗りを受けることになるが、それでも良いか？」
　　　　「感謝する…！」
　　　　　全てはアテナの聖衣、その為にあったのだ。
星矢：デスマスク、アフロディーテ、あいつ等まで…
シオン：なればこそ、禁断のアテナ•エクスクラメーションまで使い、アテナに綽名す賊\の謗りを受けてまでも、ハーデスの監視から真意を隠し続けて見せたサガ達の心の慟哭が、お前達に分かるか！？
星矢：ぐぅっ…
瞬：くっ…そうだったのか…
氷河：皆、アテナの為に、敢て…
紫龍：俺達は何も知らず…いや、知ろうともせずに…
星矢：ぐっ…教えてくれ、シオン！俺達は何をすればいいんだ？
　　　くぅっ…アテナさえも死んだ今、俺達は…一体何を…！？
シオン：教皇としてお前達に命ずる。今こそ、ハーデスの野望を叩き潰す時が来たのだ！直ちにハーデス城へ乗\り込んで、ハーデスを倒せ！！

ナレーション：
ハーデス城、地上と冥界を繋ぐ重要拠点である。此処ハーデス城には、冥王ハーデスに代わり、冥闘士を指揮するパンドラの姿が在った。

パンドラ：流石嘗て最強と謳われた黄金聖闘士、よくぞ十二時間以内にアテナの屍を抱いてきました。
　　　　　さあ、その布を取り、アテナの死顔を見せなさい！
サガ：その前に…
パンドラ：くむむっ…
サガ：アテナを殺してくれば、我等に永遠の命を授けるというハーデス様のお言葉、間違いは有りませぬな？
パンドラ：何を言うかと思えば。ハーデス様は嘘、偽り等仰いません。安心するがよい！
サガ：されば…
パンドラ：くふぅっ…
サガ：アテナの死顔は、是非とも直にハーデス様にお見せしたいのでありますが。
パンドラ：くぅっ…なりません！ハーデス様は神、人前に等お顔を見せるわけがありません。このパンドラが見れば、それで良いのです。さあ、その布を取りなさい！
　　　　　フログ、布を剝がすのです！
ゼーロス：はい。唯今。フッ…
サガ：ふぅっ…！！
ゼーロス：ぐっ…
パンドラ：くはぁっ…
ゼーロス：こ、これは！？
シュラ：知っているだろうな、俺の拳は聖剣だ。少しでも動けば、首が落ちるぞ。
ゼーロス：ぐっ…去れ！パンドラ様に何をする！？
カミュ：むっ！！
ゼーロス：ぐっ…ぐあぁぁぁっ…
カミュ：フッ…
サガ：憎き敵とはいえ、女に対して手荒のことはしたくない。大人しくハーデスの所まで連れて行け！
パンドラ：ハーデス様に会って、何とするのです？
サガ：勿論、首を獲る！今度は本当に我等の意志でな。
パンドラ：なるほど、見上げた者。流石はアテナの聖闘士。だが、お前達は大事なことを忘れてはおりませんか？
シュラ：うむっ…
カミュ：くおぉっ…
サガ：うむっ…ぐっ…
サガ＆カミュ＆シュラ：ぐあぁぁぁぁっ…ぐっ…くはぁっ…
パンドラ：愚か者。お前達が今までこうやって動いてこられたのも、ハーデス様が下さった束の間の命によってではないか。
サガ：くぅっ…
パンドラ：その恩を忘れた亡者どもは無限地獄へ堕ちて、永遠に苦しむのだ。
サガ：僅かに残っていた力も急激に失われていく。何を…一体何をした！？
パンドラ：私は何もしておりません。ただ、お前達はあの天窓から差し込む夜明けの薄明かりを浴びたにすぎません。ハーデス様から頂いた十二時間の命、その命が消える時が来たということです。
　　　　　苦しいか？死の国へ舞い戻るのが恐ろしいか？
サガ：バカな…
パンドラ：一つだけ答えなさい！そうすれば、ハーデス様にお願いして、お前達の命、あと少しだけ延ばしてやらぬでもありません。アテナは…死んだはずのアテナは何処へ消えたのです？
ゼーロス：くぐぅっ…
サガ：アテナは神とはいえ、その体は生身の人間。くっ…死んだ人間の行く所は、死の国と決まっているだろう。
パンドラ：まだそのような…。くはぁっ…いえ、サガの言うことが本当なら、アテナは自ら死を選び、冥界へ向かったとは、
　　　　　まさか…アテナはハーデス様と刺し違える心算…！？
　　　　　フログ、最早ハーデス城は無用な物。ハーデス様の下に戻ります。
ゼーロス：後はこのゼーロスめにお任せ下さい。御心に適いますよう万事取り計らいます故。
パンドラ：戯れは程々にしておくこと。
ゼーロス：はっ！！聞いたか、黄金聖闘士ども？今やハーデス城の全権はゼーロス様にあるのだぞ！
カミュ：死を捨てたか？くっ…負け戦のようだな。
ゼーロス：何を言うか、この死に損ないが！？ゼーロス様が最後の死を寄与してやる！こうじゃ…きやぁぁっ！！
カミュ：くっ…
ゼーロス：くっ！！フッ…
カミュ：くっ…くはっ…
ゼーロス：よくも…よくもゼーロス様をど突きやがって！！くっ…
カミュ：くはっ…
ゼーロス：こいつめ、こいつめ！！
　　　　　へへはははははは、あはははは、あはは、あはははは！！
　　　　　あ？うむっ？はっ…ぐっ…ぐあぁっ…
氷河：カミュ！！
サガ：ぐぅっ…くっ…
星矢：立ってくれ、サガ！
サガ：くっ…
星矢：一緒にアテナを助けに行こう！！
サガ：ぐっ…すまん。これから本当の戦いが始まるというのに、力に成れず…
星矢：何言ってんだよ、サガ！？
サガ：はっ…
シュラ：忘れるな！お前の腕には俺の授けた聖剣が宿っていることを…
カミュ：忘れるな！その拳は何の為に在るのかを…
氷河：うくぅっ…
紫龍：シュラ…
シュラ：アテナを…
カミュ：我々の…女神を…
氷河：くぅっ…カミュ…
星矢：はぁっ…
サガ：はぁ…アテナを…我々の女神を…お前達に託す！
星矢：サガ…！！
　　　ぐっ…分かっている。
瞬：僕達に託されたのは、アテナだけじゃないんだ。
紫龍：託されたのは、聖闘士としての魂。
氷河：そして、忘れない…
星矢：この時代に死して尚正義を守り通そうとした黄金の聖闘士が居たことを…！！

シオン：童虎よ。できれば、今暫く語り合いたかったが…
童虎：何、直ぐ復逢える…
シオン：ふぅ、そうだな。二百四十三年も待ったのだ。今暫く待ったとしても、国は成るまい…

ナレーション：
サガ、カミュ、シュラ、彼等三人の熱き魂は確かに受け継がれた。彼等の悲しみを越えて、若き聖闘士達が新たなる戦いをも向く。
童虎：復逢う時まで、さらば、友よ…
地上の愛と正義の為に、この大地に永遠の平和を齎す為に、サガよ、カミュよ、ショラよ…
童虎：行くか、カノンよ！
…安らかに眠れ！
カノン：お供仕ります。
傷付いた魂を安らかに休ませる為に、サガよ、カミュよ、シュラよ、我々の戦いを見守っていてほしい。サガよ、カミュよ、シュラよ、冥王ハーデスの邪悪なる野望を阻む後に、復逢おう。
紫龍：小宇宙を最大に燃やせ！
瞬：奇跡を起こせ！
氷河：生きて、冥界で逢おう！
遥か遠く、エリシオンの地で。

沙沙的念珠

先坐沙发，再说话 [s:148]

“招财jiong猫”筒子太有爱了~~~~以前就最喜欢“黄金圣斗士神话”的说。当时对沙加的爱那是滔滔不绝，一发不可收拾~~~[s:169]
PS：挖坑不填素不厚道滴，LZ你就慢慢把冥12填了吧，哦厚厚厚~~~[s:141]

我是龙太子

爱死你了，住人兄果然高手，全收藏之！

傾宅小嫻

住人哥哥太優秀了阿!!!

好棒阿!!! 很辛苦呢!!!

熱度

不保证100%正确，如果有爱的筒子们能一起帮忙校对的话，不胜感激。


转载请注明来自ALL4SEIYA热血社区！
[s:147]

我是龙太子

引用第5楼熱度于2010-10-06 00:10发表的  :
不保证100%正确，如果有爱的筒子们能一起帮忙校对的话，不胜感激。


转载请注明来自ALL4SEIYA热血社区！
[s:147]

太懒了点吧。

zhengsutao

LZ辛苦了，可惜看不懂，谁能翻译一下呢？

我是龙太子

引用第7楼zhengsutao于2010-10-07 12:46发表的  :
LZ辛苦了，可惜看不懂，谁能翻译一下呢？           
                                             

对着字幕组出的片子去看，就明白了。这年头翻译容易，台本可是很珍贵的啊！

熱度

怠けるとは言えぬ

引用第6楼我是龙太子于2010-10-06 11:25发表的  :
太懒了点吧。

嘿嘿，懶得校稿了[s:147]