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[节目及相关] SS极乐净土篇动画日文台词全六话整理

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发表于 2011-2-19 01:53 | 显示全部楼层 |阅读模式
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呼……来填坑了。
不保证100%准确,还请喜欢整理台词的筒子们多指正。

内容太多,请允许分楼贴完。


何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

アイオロス:さあ、行くのだ!若き希望の聖闘士達よ!
黄金の十二人:君達にアテナを託す!
星矢:くっ、行くぞ、皆!
紫龍&氷河&瞬:うん!
アイオロス:今一度、今一度…言わせてくれ!
童虎:若き青銅の少年達よ!
カミュ:地上の愛と…
ミロ:正義の為に…
シュラ:我等は逝く!
アイオリア&アルデバラン:生命と魂の全てを注ぎ込んで…
ムウ&サガ&シャカ&アフロディーテ&デスマスク:
今こそ燃えろ、黄金の小宇宙よ…
黄金の十二人:この暗黒の世界に一条の光明を!!

星矢:くっ、くっ…
紫龍:見ろ!
氷河:嘆きの壁が…
瞬:星矢…
星矢:や、やったぞ!嘆きの壁が大きく口を開けている!
氷河:信じられない…
紫龍:物凄いパワーだ!
瞬:神でもない、僅か十二人だけの力で…
星矢:あっ、ゴ、黄金聖闘士は…
瞬:黄金聖闘士達は何処に…
星矢:あ、あれは…!!
紫龍:はっ…老師!!
氷河:我が師、カミュ!!
瞬:ゴ、黄金聖闘士…皆、逝ってしまったんだね…
星矢:ああ…逝った。俺達に愛と正義と全てのものを託して…
紫龍:老師、シュラ…
氷河:我が師、カミュ…
瞬:シャカ、ムウ、アフロディーテ、ミロ…
星矢:アイオロス、アイオリア、デスマスク、サガ、そしてアルデバラン…

かくして、黄金聖闘士の生命を賭けた鼓動により、冥界の嘆きの壁は破壊され、エリシオンへの道が開かれた。
エリシオン。其処には、冥王ハーデスの真の肉体が在ると言われている。
急げ、若き希望の聖闘士達よ!地上は既にハーデスの施した永遠の日蝕——グレイテスト•エクリップスによって、絶滅の危機に瀕しているのだ!

エリシオンへの死闘

星矢:くっ…
瞬:くふっ…
星矢:行こう!黄金聖闘士達が生命を賭けた開けてくれたこの突破口、決して無駄には出来ない!
   目指すは、アテナとハーデス本体の居る場所、エリシオンだ。
瞬&氷河&紫龍:おお!
        くっ…

紫龍:あっ…
氷河:くっ…どうした、紫龍?
紫龍:いや、直ぐに行く。先へ行っててくれ!
氷河:分かった。くっ…
氷河&星矢&瞬:くっ…くっ…くっ…
クイーン:天魔星、アルラウネのクイーン。
ゴードン:天牢星、ミノタウロスのゴードン。
シルフィード:天捷星、バジリスクのシルフィード。
       残念だが、聖闘士一人たりともエリシオン等へは行かせぬ!
ゴードン:さあ、其処を退け、龍星座!!
紫龍:通りたければ、俺を倒すことだな。
クイーン:バカめ!
シルフィード:たった一人で我等三人を相手にする心算か!?
冥闘士の三人:ふあぁぁぁっ…!!
紫龍:ぐわあぁぁぁぁっ…ぐっ…
シルフィード:フッ、一人で何が出来る?
クイーン:つまらん邪魔をしおって…
シルフィード:ぐっ…
ゴードン:ぐぅっ…
クイーン:こ…これは…
冥闘士の三人:くぬぬぬっ…
紫龍:聖剣、エクスカリバー。
   いいか、俺達青銅には黄金聖闘士達が限り無く残してくれた遺産があるのだ!
シルフィード:ぐぅっ…
ゴードン:龍星座、貴様…!!
クイーン:この場で死ぬ気だな。
紫龍:死はもとより覚悟!龍星座最後の奥義を見るがいい!

星矢&氷河&瞬:くっ…くっ…くっ…
星矢:あっ、見えた!あれが嘆きの壁の出口か…
   あっ…こ、これは…!?
瞬&氷河&星矢:はぁっ…
星矢:ちょ、超次元!?
瞬:然も、時空が捩じる現象を起こしている?
氷河:こ、これは…正しく神以外通ることの出来ない場所だ。
瞬:はっ…星矢、あの光を見て!
氷河:あれが?あの光の方向に、エリシオンが在るのか…
星矢:あそこに、ハーデスの魂を追っていた沙織さんが居る。
   そして、このアテナの聖衣を待っている!
   良し!
瞬:一か八か!
氷河:行くぞ!
星矢&瞬:ふっ!!
ミーノス:行かせぬ!!
氷河:ぐっ…
星矢:あっ…
瞬:あ、あれは…
星矢:ミーノス!!
氷河:貴様、爆風で死んだのではなかったのか…

「ミーノス:ぐっ、くおっ…」
「氷河&瞬:ぐはぁっ…」
「紫龍:嘆きの壁が…」
「星矢:ぐっ…黄金聖闘士が…」
「ミーノス:ぐわあぁぁぁっ…」

ミーノス:フッ、冥界三巨頭に名を連ねるこのグリフォンのミーノスが、あの程度で死ぬわけが無かろう。
     それに、貴様等蛆虫どもを断じてエリシオンへ行かせるわけにはいかん。
星矢&瞬:氷河!!
     ぐっ…ぐあぁっ…ぐぅっ…
ミーノス:退け、白鳥星座!!
ミーノス:何!?バ、バカな!何時の間に氷の壁が…!!
氷河:その氷壁はフリージングコフィンの変形、黄金聖闘士が数人がかりでも、破壊することが不可能と言われている。
   俺達が無事に向こうに着くまで、大人しくしていてもらおうか。
ミーノス:笑止!こんな薄っぺらな氷壁で、このミーノスを封じ込める心算か?
氷河:無駄だと言ったはずだ!
ミーノス:バカめ!
氷河:ぐっ…何!?
星矢:氷河、ミーノスに構わず、お前も飛べ!!
氷河:くっ…我が師カミュ譲りのあの氷壁を打ち破るとは…
   流石冥界三巨頭の一人、ミーノス…
星矢:氷河、早く飛べ!!
瞬:飛ぶんだ、氷河!!
氷河:駄目だ!俺まで飛んだら、三人とも間違い無く狙い撃ちにされる!!
   星矢達が安全圏に行くまで、此処は体を張って食い止める以外に無い。
ミーノス:フッ、体を張って食い止めるだと!?これ以上邪魔するとあれば、君から先に片付けるまでよ。
氷河:そうは行くか!?喰らえ、ダイヤモンドダスト!!
ミーノス:はっ!!
氷河:ぐぅっ…ぐあぁぁっ…
星矢&瞬:氷河!!
瞬:あっ…あぁぁぁっ…
ミーノス:まだ分からんのか?君の凍気等、このミーノスには通用せんのだ!
     さあ、立て!
氷河:くぅっ…
ミーノス:立てぬなら、立たせてくれよう。
氷河:ぐぅっ…な、何だ、これは…!?か、体が俺の意志に関わり無く動いてゆく…ぐあぁっ…
ミーノス:君の体が目に見えぬ糸に操られて踊り出したのだ。死への踊りをな。
     コズミックマリオネーション!!
氷河:ぐあぁぁぁっ…
ミーノス:さあ、死ね!白鳥星座!!
氷河:ぐっ…ぐあぁぁぁっ…

星矢:ぐっ…ぐぅぅっ…な、何というプレッシャーだ!聖衣も体も粉々に砕けそうだ!然も、エリシオンの方角とは、まるで別の方へ流されていく…
瞬:星矢…!!
星矢:あっ、瞬…!!
瞬:ぐあぁぁっ…
星矢:瞬…!!
   やっぱり人間にとって、無謀なことだったのか。神以外渡れぬこのエリシオンへの道を通ろうとしたことが…
   た、仮令アテナの血によって蘇った最強最後と言われたこの聖衣でも…
   うむっ、こ、これは…!?つ、翼!?天馬星座の聖衣に、翼が生えた!?よ、良し!
   瞬…!!
瞬:ぐあぁぁっ…
星矢:思うがままに飛べる!
瞬:くはぁっ…
星矢:ぐっ…大丈夫か、瞬?
瞬:ぐはっ…せ、星矢?その翼は?
星矢:俺にも分からない。ただ、天馬星座の聖衣は元から翼を持っていたことは確か。恐らくその能力がアテナの血によって引き出されたのに違いない。
   やはりシオンや老師の言ったように、アテナの血によって生まれ変わったこの聖衣は伊達じゃなかった。然も、何かまだ計り知れない未知のものを秘めているような…
瞬:星矢…
星矢:行こう、瞬!!この翼があれば、エリシオンまで辿り着くことが出来るかもしれないぞ!
   さあ、行こう!!

氷河:ぐあぁぁぁっ…ぐっ…
ミーノス:如何だ、白鳥星座?私のコズミックマリオネーションで舞い踊る気分?
     一思いに四肢を引き千切ってくれようか。
     ぐっ、何!?な、何だ、これは…!?
     何時の間にかコズミックマリオネーションの操り糸が凍り付いている!?
氷河:ぐぅっ…どうやら、星矢達は遥か彼方まで遠ざかったようだ。
ミーノス:遠ざかっただと…!?
     ま、まさか貴様は天馬星座達がエリシオンへ行く為の時間を稼ぐ為、態と…私のコズミックマリオネーションを受けていたというのか!?
氷河:それだけではない!
ミーノス:何っ!?…こ、これは…か、体が動かん…
     こ、この凍気は!?
氷河:如何だ、自分の得意とする攻撃を受けた気分は?
ミーノス:白鳥星座、貴様…!!
氷河:そろそろ俺もエリシオンに行かせてもらうぜ!
ミーノス:くはっ…
氷河:喰らえ、我が師カミュより授かった白鳥星座氷河最大の拳!オーロラエクスキューション!!
ミーノス:ぐあぁぁぁぁっ…
氷河:星矢、瞬、俺も今行くぞ!
   ぐっ…くぅっ…これは、ミーノス…!!
ミーノス:くぅっ…コズミックマリオネーションの糸が、一本だけ引き千切れずに君と私を繋いでいたのよ。
     言ったはずだ。エリシオンへは行かせん!
     ぐぅっ…死ね、白鳥星座!!
氷河:くぅっ…
ミーノス:何っ!?ぐっ…ぐあぁぁっ…
     バ、バカな…!!天馬星座や白鳥星座が無事なのに、何故…私の冥衣だけが…!!?
氷河:何と…ミーノスが跡形も無く消し飛んだ!?まるでこの超次元に呑み込まれるように…
   やはり、この空間は神以外の者を拒むのか。アテナの血によって蘇ったこの聖衣を纏ってい無ければ、俺や星矢達も同じように…
   くっ…紫龍は…?

紫龍:ぐわあぁぁぁぁっ…ぐぅっ…
シルフィード:フッ、たった一人で俺達三人を相手にするなど、如何に無謀かこれで分かったろう?
ゴードン:さあ、其処を退け、龍星座!
紫龍:な、何度も言わせるな!
   此処を通りたければ、俺を倒せと言ったはずだ!
ゴードン:こ、こいつ…!!
クイーン:待て、ゴードン。
     良かろう。それ程死が望みなら、その願い、叶えてくれよう!!このアルラウネがその首、叩き落してな!!
     受けろ!
紫龍:くぅっ…
クイーン:ブラッドフラウアシザーズ!!
紫龍:ぐあぁぁぁっ…
クイーン:フッ、少しばかり手間取らせたな。さあ、行こうか、二人とも。
     ぐはっ…何…!?これは…
ゴードン:クイーン!
     この男、ブラッドフラウアシザーズの間隙を錬って、何時の間にエクスカリバーを!!
紫龍:ぐっ…
ゴードン:ええい、俺がエクスカリバー等を粉砕してくれる!!
     喰らえ、ミノタウロスの斧を!!
紫龍:くぅっ…
ゴードン:グランドアクスクラッシャー!!
紫龍:エクスカリバー!!
   ぐぅっ…くぬぬぬっ…
ゴードン:フッ、流石の聖剣も、ミノタウロスの斧には枯木も同様。
紫龍:ぐっ…
ゴードン:その腕、骨が砕けて、最早聖剣は使い物に成らんぞ!
     さあ、次はその頭を粉々に砕いてくれる。死ね、龍星座!
紫龍:廬山…
ゴードン:何…!?
紫龍:…昇龍覇!!
ゴードン:ぐあぁぁぁっ…ぐぅっ…
クイーン&シルフィード:ゴードン!!
ゴードン:ぐぬぬぬぬぅっ…
クイーン&シルフィード:くぅっ…
紫龍:はっ…はっ…はっ…
シルフィード:なるほど。死を覚悟した奴は手強いものよ。
紫龍:ぐっ…
シルフィード:梃子でも其処を動かぬようだな。
紫龍:くぅっ…
シルフィード:クイーンに首を切られ…
紫龍:くはっ…くぅっ…
シルフィード:ゴードンに聖剣は砕かれた。
紫龍:くはぁっ…
シルフィード:半死半生のお前は、最早放っておいても此処で死ぬだろう。だが、エリシオンに向かっているお前の仲間が居る以上、暢気にそれを待っているわけにはいかん!!
紫龍:くぅっ…
シルフィード:はぁっ…!!
紫龍:くっ…ぐぅっ…
シルフィード:今度こそ其処から退いてもらうぞ、龍星座!!
       この怪鳥バジリスクの大いなる風を受けて、異次元まで消し飛べ!!
       アナイアレーションフラップ!!
紫龍:くっ…ぐわあぁぁっ…ぐっ…
シルフィード:死んだか。
紫龍:フッ、皮肉なもんだな。
シルフィード:な、何…!?
紫龍:本来ならば、確かに今のバジリスクの一撃で、俺は異次元の彼方までも吹き飛ばされていたかもしれぬ。だが、正しく完璧な嘆きの壁が俺の体を支えてくれるとは…
   お前達は、自分の城にも見捨てられたのかもしれぬ。
シルフィード:くっ…バカな…
紫龍:止せ!無駄だということがまだ分からんか!?
シルフィード:何!?
紫龍:いくらやっても、一人ずつでは、この紫龍を倒すことは出来ん!三人一度にかかって来い!
シルフィード:くぬぬっ…抜かせ、半死人が!!
紫龍:はぁっ…
シルフィード:うあぁあぁぁっ!!
紫龍:廬山龍飛翔!!
シルフィード:ぐあぁぁっ…
クイーン&ゴードン:シルフィード!!
紫龍:くっ…分かったか?この紫龍を倒したければ、三人まとめて来い!
シルフィード:ぐぅっ…
紫龍:その時こそ、龍星座最後の奥義を見せてやる!
ゴードン&クイーン:何!?
シルフィード:くぅっ…最後の奥義だと!?良かろう。望み通り命を絶ってくれるぞ、龍星座!
クイーン:アルラウネ…
ゴードン:ミノタウロス…
シルフィード:バジリスク…
冥闘士の三人:我等三人の力を結集してな!!
紫龍:来い!最早俺にも、あと一撃しか力は残っておらん…
   春麗…。君はまだ遥か五老峰で祈ってくれているのだろう。いつも俺の為に祈り続けてくれた君…。
   だけど、こんな戦いも…もうこれが最後だ。さようなら、春麗…
春麗:あっ…紫龍…。紫龍、まさか…
シルフィード:さあ、行くぞ!!
ゴードン:死ね、龍星座!!
クイーン:ブラッドフラウアシザーズ!!
ゴードン:グランドアクスクラッシャー!!
シルフィード:アナイアレーションフラップ!!
紫龍:老師、貴方に授けていただいた力の全てを、今此処に…
冥闘士の三人:てやあぁぁぁぁっ…!!
紫龍:廬山百龍覇!!
冥闘士の三人:な、何…!?ぐわぁぁぁあぁぁぁぁっ…
紫龍:ぐむっ…ぐっ…ぐあぁぁぁっ…
   何と…百龍覇と奴等の技がぶつかり合った衝撃で、此処まで飛ばされるとは…!!ぐっ、何というプレッシャーだ…
   此処は一体…!?体が流される…
   あっ、氷河…!?
氷河:待っていたぞ、紫龍。
紫龍:氷河、その翼は?
氷河:くっ…アテナが俺達にくれた、エリシオンへの翼だ。
   さあ、行こう。皆が待っている。
紫龍:ああ。
シルフィード:ま、待て!
氷河:ぐっ…
紫龍:バジリスク…
シルフィード:行かせぬ…
       貴様等を断じてエリシオンへ等行かせぬぞ!!
氷河:止せ!こっちへ飛んだら、お前の体は粉々に消し飛ぶぞ!
シルフィード:くっ…何!?ぐぅぅっ…
       ぐあぁっ…ぐあぁぁぁっ…
氷河:だから言ったはずだ。俺達はアテナの血によって守られているのだ。
シルフィード:たっ…そうか。
       地上のハーデス城、ラダマンティス様がお前達を危惧していた訳がやっと分かったぞ!や、やはりあの時、あの時止めを刺しておけば…!!
       うあぁぁぁぁっ…
紫龍:き、消えた!?
氷河:行こう、紫龍。最後の決戦の地、エリシオンへ。
紫龍:星矢と瞬は…
氷河:先に行った。恐らくは天馬星座の翼で今頃エリシオンへ辿り着いているだろうさ。
紫龍:急ごう、氷河。星矢達もそうだが、沙織さんが心配だ。
氷河:ああ。くっ…

シャイナ:星矢…
美穂:星矢ちゃん…

星矢:ぐっ…はぁっ…沙織さん…ア、アテナ…
   ぐっ…こ、此処は…
   くっ…な、何という美しさだ。此処が…神に選ばれた者だけが来ることを許される悠久の浄土…
   此処が、此処が…エリシオン!?

次回予告
終に辿り着いた悠久の浄土、エリシオン。後を追う一輝。その背中へ寄り添うように涙したパンドラが、哀しき運命に翻弄された自らの過去と願いを託す。
アテナは、ハーデスは何処だ?彷徨う俺の前に、二つの影が現れる。真に恐るべきハーデスの側近達。
聖闘士星矢、死と眠りの神々。君は小宇宙を感じたことがあるか?
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 楼主| 发表于 2011-2-19 01:57 | 显示全部楼层
何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

パンドラ:待て、一輝!紫龍達の後を追えば、お前の体も消し飛ぶぞ。鳳凰星座の聖衣が自己修復で蘇ると聞いた。だが、その聖衣はアテナの血の加護を受けていまい。
一輝:確かに…
   だが、行かねばならん。
パンドラ:くふっ…行かせてあげる、エリシオンへ。その代わり、敵を討って!お願い、一輝…

死と眠りの神々

冥闘士:鳳凰星座が嘆きの壁の向こうに入っていただと!?
冥闘士:然も、何故かパンドラ様も一緒だったらしい…
冥闘士:まさか、二人でエリシオンへ逃げる心算か!?
冥闘士:然し、何故パンドラ様が…
冥闘士:信じられん…
冥闘士:とにかく先に鳳凰星座を片付けることだ!どうせ奴は背中に受けた槍の致命傷もあり、満身創痍だ。止めを刺すのは雑作もあるまい。

一輝:敵を討てだと…?
パンドラ:私は目が覚めたのさ。十三年前、私の家族はハーデス様の為に悉く死滅させられた。
一輝:パンドラよ、まさかお前も、瞬の肉体と同じようにハーデス
   に…
パンドラ:それは…十三年前、地上に在ったハーデス城、本当は、このパンドラが生まれ育った美しい湖と緑に囲まれたハインシュタイン城と言ったのさ。その頃の私の家族、ハインシュタイン家は、とても明るく安らぎに満ちていた。優しいお父様、お母様。そして、多くの使用人達に囲まれて、私は何不自由無く育っていた。
     けど、そんな或る日、私はこの手で悪霊を呼び覚ましてしなったのだ。
パンドラ:はっ、はっ、はっ…待って、アドルフ!何処へ往くのよ?
     どうしたの、アドルフ?そっちへ行ったら駄目よ!お父様に叱られるわ!
パンドラ:其処は、いつもお父様から決して近付かぬように言れていた、庭の最も奥まった所に在る古い物置小屋だった。その扉は、二百年以上も開けられたことが無いという。
だが、その重く頑丈な鍵が目に見えぬ何かの力によって外されたのだ。そして、私は魔物にでも引き寄せられるように、その物置小屋に足を踏み入れてしまったのだ。其処には「アテナ」と書かれた封印をされた小箱が一つだけ置かれていた。愚かにも、その箱を開けてしまった時、全ては死滅へと向かった。
パンドラ:はぁっ…
双子神:パンドラよ!二百数年ぶりに我等の魂を箱より出してくれて、礼を言うぞ。
パンドラ:貴方達は誰…?
ヒュプノス:吾は眠りを司るヒュプノス。
タナトス:吾は死を司るタナトス。
パンドラ:ひ、ヒュプノスとタナトス…?
ヒュプノス:聞け、パンドラよ!
タナトス:間も無くお前の弟として、ハーデス様の魂がこの世に復活なされる。
パンドラ:ハーデス様が、私の弟として…?
ヒュプノス:そうだ。お前の母親の胎内を借りて、冥界の王が再び現世にお出ましになるのだ。
タナトス:パンドラよ!そのハーデス様の魂を、お前は大切に守らねばならん。
ヒュプノス:時が来るまでな。
パンドラ:時とは…?
タナトス:やがて遥か東の方でも、冥界の戦士、百八の冥闘士が復活。
ヒュプノス:その時こそ、ハーデス様がこの地上に君臨する最後の聖戦を起こされる時なのだ。
タナトス:よいか、パンドラよ!お前には百八人の冥闘士を統治す
     る偉大な能力を与える。
ヒュプノス:その時が来るまで、ハーデス様を確りとお守りいたせ。
パンドラ:あっ…。
双子神:そうすれば、永遠の生命が与えられるだろう。永遠のな!
    ふふはははははははははっ…
パンドラ:間も無くして、母の胎内から、私の弟•ハーデス様がお生まれになった。そしてその日から、私を除く、ハインシュタイン城の生命あるもの全てが、訳も無く死に絶えていった。人や動物はおろか、草花まで…。
     枯れ果てた城には、ハーデス様の結界が引かれ、誰も近付けなくなった。ハインシュタイン城は生命あるもの全てを拒絶する、正に死の城•ハーデス城へと化してしまったのだ。
一輝:なるほど。そして、お前はそのハーデスの肉体を奪うべく、幼かった瞬を狙って来たというわけか…
パンドラ:そうさ。ハーデス様の肉体と成るべく選ばれた者が日本に居ると、タナトスとヒュプノスに指示を受けてな。
一輝:フッ、その最もハーデスに忠実なはずのお前が此処に来て、「敵を討て」とは、気でも狂ったのか、パンドラ?
パンドラ:だから、言ったはずだ。目が覚めたと。
     お前達に、生命の熱さというものをぶつけられることによって、否応無くな…
     僅か三歳の頃から、ハーデス様の姉として…いや、奴隷として生きてきた私には、それまで何もかも灰色に見えていたのだ。空の色も、草の色も、血の色も。その地獄で再びお前達に出会って思い出したのだ。空は青く、草は緑、血の色は限り無く赤いということを。
     私も冥闘士達も、ハーデス様が地上に君臨したその時には、穢れた大地はユートピアと化し、其処に暮らす者には、永遠の生命が与えられる者と信じていた。
だが、それは大いなる錯覚だったのではないか。その時、地上の生命あるものは全て死滅させられるのだろう。私の家族と同じように…
     これを身に付けていれば、冥界は何処へでも自由に行ける、仮令この超次元でも。これが唯一、ハーデス様から与えられた私の特権さ。
一輝:そんな物を俺にくれて、お前はこれから如何するのだ?
パンドラ:ふー、くっ…如何するって、最早裏切ったも同然の私をハーデス様が…いや、タナトスとヒュプノスが放っておくと思うのかい?ぐぅっ…
一輝:ぐっ…あっ、どうした、パンドラ?
パンドラ:はっ…私に構うな。早く…エリシオンへ行け!
     だ、だけど、これだけは忘れるな、一輝!百八の冥闘士を全て倒したとしても、油断してはいけない。真に恐るべきは…ハーデス様の側近•タナトスとヒュプノス。彼等に比べれば、三巨頭さえも赤子に等しいのさ。
一輝:ふー…
パンドラ:何故なら、彼等二人は神でありながら、ハーデス様の臣下に成った者だからだ。はっ…だから、仮令遠く離れた所に居ようと、奴等が殺そうと思えば、訳も無いことなのさ。こ、このようにね。くっ…はっ…はっ…
一輝:バ、バカな!確りしろ、パンドラ!今手当てをしてやるぞ!
パンドラ:はっ…くっ…
冥闘士:鳳凰星座!!パンドラ様を誑かしたか!?
冥闘士:裏切者を赦すわけにはいかん!!
冥闘士:ハーデス様のユートピアを実現し、永遠の生命を手に入れる為に…
一輝:ユートピア、永遠の生命?貴様等、そんなものが有ると本気で思っているのか!?
冥闘士:死ね、鳳凰星座!!
一輝:鳳翼天翔!!
冥闘士:ぐあぁぁぁぁっ…
一輝:ハーデスに操られし者達…
   くはっ…今、やっとシャカの数珠の色が皆変わった。これで、百八の冥闘士は全てが滅んだということか…
   パ、パンドラ…
   パンドラ、お前の悲しみは、この一輝が引き継ごう。そして必ず、ハーデスの野望を粉々に打ち砕いてやる!
   だから…だから安心して眠るがいい、パンドラ…

妖精:うあぁぁっ…
   はっ、はっ、はっ…タナトス様、タナトス様…!!
妖精:大変でございます!!
タナトス:どうした、騒がしい?またキューピットが悪戯でもしたか?フッ…
妖精:ち、違います。タナトス様、全身血と汗と泥に塗れた者が…
妖精:直ぐ…其処に…
タナトス:何?
妖精:ま、まるで地獄の修羅が、このエリシオンに迷い込んできたような…
妖精:ああ、恐ろしい…
星矢:お、おい、此処はエリシオンの何処ら辺なんだ?
妖精:はぁっ…ああっ…
星矢:ア、アテナを知らないか?
妖精:ああ…
星矢:ハーデスは…何処に居るんだ?俺と同じ聖衣を着た瞬という男を見てはいないか?た、頼む!教えてくれ!!
妖精:うあぁぁっ…
星矢:あっ…お、おい!
タナトス:フッ、困るな。
星矢:うむっ…
タナトス:ニンフ達を驚かせては…。
     此処は善人しか来ることの出来ぬエリシオンだ。そんな血生臭いなりでは、修羅と間違われても仕方あるまい。
     ふはははっ…お蔭で、私の可愛がっているニンフが怯えて歌を歌わなくなってしまっただはないか。
星矢:お、お前は…
タナトス:我が名はタナトス。
星矢:タ、タナトスだと!?ぐっ…何だ、その銀色の瞳と髪は…
   お、お前は冥闘士か?
タナトス:フッ、冥闘士ではない。神話の時代よりハーデス様の右腕として仕えてきた最も信頼されている側近の一人だ。
星矢:そ、側近だと!?なら、話は早い。そのハーデスを追って、此処へ来たはずのアテナはどうした?
タナトス:死んだ。
星矢:な…
タナトス:今頃は私の兄弟•ヒュプノスが、ハーデス様にその屍を捧げていることだろう。
星矢:バ、バカな!嘘を言うな!ハーデスは何処だ!?
   はぁっ…ぐはっ…ぐあぁぁっ…ぐっ…
タナトス:バカめ!お前に一々答える義務等無いわ!
     然し、あの嘆きの壁を通り、超次元まで越えて、このエリシオンに辿り着くとは、正に奇跡よ。
     そこまでアテナを慕ってきたことだけは褒めてやる。
     この上はお前も死んで、アテナの下へ行け!
ヒュプノス:待て!
星矢:ぐむっ…
タナトス:ヒュプノス…
星矢:ヒュ、ヒュプノスだと!?こいつ等は双子なのか?何もかもそっくりだ。いや、違う所と言えば、ヒュプノスの方が髪と瞳の色が金色に光っている!
ヒュプノス:タナトス、此処は神話の時代から一度たりとも穢れたことの無い浄土だぞ。それを聖闘士の血等穢したら、ハーデス様に何とお詫びする心算だ!?
タナトス:フッ、ヒュプノスよ。ならば、聖闘士の土足で踏み荒らされるのを座視してるというのか?それこそこのエリシオンが穢れるわ!
ヒュプノス:タナトス、お前は生命というものを軽はずみに消し過ぎる。パンドラも、何故に殺したのだ!?
星矢:何だって?パンドラが殺された!?
タナトス:何故殺しただと?ヒュプノス、お前もよく知っているはずだ!パンドラはハーデス様を裏切り、聖闘士の鳳凰星座をこのエリシオンまで向かわせているのだぞ!
星矢:あっ…い、一輝が…
タナトス:どんなに些細なことでも冥界で我等の目は誤魔化せん!
ヒュプノス:その通りだ。
      然し、パンドラは幼い頃よりハーデス様の魂を守ってきた者、何も生命まで奪わなくとも良かったのではないか?況してや、百八の冥闘士も全滅した今、パンドラほどの者は惜しい。
タナトス:フッ、何が惜しいものか。パンドラも冥闘士達も所詮は奴隷にすぎん。元々お前と私の二人が居れば、全ては事足りるのだ。
     それが証拠に、アテナさえ易々とお前に捕らえられ、生命を落とした。そうだろう、ヒュプノス?
ヒュプノス:確かにアテナは捕らえた。だが、生命までは取っていない。
タナトス:何!?
星矢:ぐっ…
タナトス:バ、バカな!何故直ぐに殺さなかった!?アテナはハーデス様の生命を狙って、このエリシオンまで乗\り込んできたのだぞ!
ヒュプノス:言ったはずだ。此処は神話の時代より血で穢されたことの無い冥王の地だと。生殺与奪の件は全てハーデス様に在る!
タナトス:ぐぬぬっ…ならば、アテナは!?
星矢:そうだ!アテナはどうした!?
   答えろ、アテナは何処に居る!?
ヒュプノス:彼方に見えるあの神殿。
星矢:うむっ…
ヒュプノス:あそこはハーデス様の真の肉体が神話の時代より眠っておられる場所だ。
星矢:な、何!?
ヒュプノス:今や、アテナもその神殿で眠っている。
星矢:ね、眠っているだと…
ヒュプノス:但し、普通の眠りではない。このヒュプノスが与えた永遠の眠りだ。
星矢:永遠の眠り…
ヒュプノス:そうだ。
      アテナの体はエリシオンに伝わる聖なる大甕の中に閉じ込められている。その大甕は仮令大神の雷を以てしても、破壊することの出来ぬ物だ。然も、その大甕は血を吸い取り、真っ白の甕が少しずつ赤く変わってゆく。やがて、アテナの血を全て吸い尽くして、深紅に充ちた時、アテナの生命も終わっているだろう。
      アテナを救うか殺すか、全てはハーデス様のお考え一つなのだ。
星矢:くぬぬぬっ…ぐっ…
   アテナの生命は、この身に代えても助け出す!アテナ…!!
タナトス:ヒュプノスよ!まさか、このまま天馬星座がハーデス様
     の神殿へ入り込むのを黙認するわけではあるまいな?
     最早仮令この場が聖闘士の血で穢されようと、俺は奴を殺すぞ。いいな?
ヒュプノス:勝手にするがいい。だがタナトスよ、やるなら確実に素早くやることだ。間違っても手間取って、ハーデス神殿を穢してはならんぞ!
タナトス:フッ、気でも狂ったか、ヒュプノス?俺がどうしたら青
     銅聖闘士の餓鬼一匹に手間取るというのだ?瞬きする間に事は終わっているわ!!
星矢:はっ…はっ…はっ…はっ…
タナトス:そら、見ろ!天馬星座もこれで終わりだ…
星矢:フッ!
タナトス:何!?何だ、あれは!?
星矢:ふあぁぁっ…!!喰らえ、タナトス!!
タナトス:うむっ…
星矢:ペガサス流星拳!!
タナトス:うあぁっ…小癪な!!
     おのれ、天馬星座め!
ヒュプノス:だから言ったのだ、タナトス。あの天馬星座の表には、何もかも振り捨てた必死の気迫が漲っていた。如何にお前といえども、生半可なことでは討ち取れぬ程のな。
タナトス:バ、バカな!このタナトスを見縊るな!喰らえ!!
星矢:くっ…
タナトス:バカめ!そう何度も避け切れるか!?
星矢:ぐっ…ぐあっ…ぐあぁぁぁぁっ…ぐぅっ…
タナトス:ふははっ…お前の翼はこれで完全に捥がれた。最早逃げることは出来ん!
星矢:くっ…はっ…ア、アテナ…くっ…ね、姉さん…!くはっ…
ヒュプノス:アテナの聖闘士、天馬星座…。フッ、杞憂だったようだな。

檄:くぬぬっ…くそー、もうじき太陽が完全に隠れちまうぜ!
市:なあ~本当に星矢達は一体何してるざんしょう…
シャイナ:騒ぐな!今頃必死に成って戦っているはずなんだ!お前
     達だって分かってるだろう。
邪武:その通りだ。信じて待つんだ!星矢達の勝利を。
シャイナ:ところで、魔鈴。お前、本当に今まで何処に姿を晦ませていたんだい!?星矢もお前をずっと探していたんだぞ!
魔鈴:星矢が本当に探しているのは私じゃないだろう。
シャイナ:何!?
魔鈴:貴鬼!
貴鬼:あいよ~
邪武:ああっ…
シャイナ:何っ!?
貴鬼:こっちだよ。
市:ああ…美しいざんす~♥
シャイナ:魔鈴、この子は…
魔鈴:星矢がずっと探し求めていた人さ。
シャイナ:な、何だって!?それでは、この子が星矢の…
魔鈴:そうだ。名前は星華。星矢の姉さんだ。
シャイナ:星矢の姉さん…
邪武:星華…

タナトス:喰らえ!!
星矢:ぐあぁぁぁっ…ぐっ…
タナトス:さあ、お遊びもここまでだ。一思いに止めを刺してくれるぞ、天馬星座!!
星矢:こ、ここまでか…ここまでなのか…
星華の声:星矢…
星矢:あっ…
星華の声:星矢…
星矢:ア、アテナ!?
星華の声:星矢…星矢…
星矢:こ、この声は…わ、忘れもしない!この声の…この声の人は、俺の…この俺のたった一人の…
   ぐっ…くぅっ…
タナトス:な、何!?
星矢:ぐっ…
タナトス:このタナトスの攻撃これ程受け、まだ立ち上がる力が残っているとは…
星矢:し、死ねない!ま、まだ死ぬわけにはいかない!
   だって、俺にはまだやるべきことが、会いたい人が残っているんだ!!
タナトス:ええい、死ね、天馬星座!!
星矢:燃え上がれ、俺の小宇宙よ!ペガサス流星拳!!
タナトス:この程度で、このタナトスの技を返せると思ってな?
     何…!?天馬星座の無数の流星が一つに成っていく!こ、この技は…!!うむっ…
星矢:ペガサス…
タナトス:天馬星座…!!
星矢:…彗星拳!!
タナトス:ぐあぁぁあぁぁぁぁぁぁ…
星矢:ああっ…

次回予告
渾身の力を込めても通じないのか!?やはり、これが神と人間の力の差なのか!?身も心も打ち砕かれ、絶望という漆黒\の闇が俺を支配すると、希望の光が降り注ぐ!それが超次元を越えて、地上の人々を救う為、そして俺達を勝利へ導く為に!
聖闘士星矢、黄金の援軍。君は小宇宙を感じたことがあるか?
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 楼主| 发表于 2011-2-19 02:02 | 显示全部楼层
[本话严重感谢RYUSEIKEN帮忙]

何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

タナトス:さあ、お遊びもここまでだ。一思いに止めを刺してくれるぞ!!
星矢:し、死ねない!ま、まだ死ぬわけにはいかない!
だって、俺にはまだやるべきことが、会いたい人が残っているんだ!!
タナトス:ええい、死ね、天馬星座!!
星矢:燃え上がれ、俺の小宇宙よ!ペガサス流星拳!!
タナトス:この程度で、このタナトスの技を返せると思ってな?
     何…!?天馬星座の無数の流星が一つに成っていく!こ、この技は…!!うむっ…
星矢:ペガサス…
タナトス:天馬星座…!!
星矢:…彗星拳!!
タナトス:ぐあぁぁあぁぁぁぁぁぁ…

黄金の援軍

邪武:こ、この人は…星華!?星矢の…星矢の姉さん!?
シャイナ:よ、良かった…。星矢はそれこそ…ずっとあんたを探し続けていたんだよ!このことを知ったら、どんなに喜ぶか…
魔鈴:無駄だ、シャイナ。いくら星矢のことを話しかけてもな。
シャイナ:何!?
魔鈴:その子は自分が誰なのかも分かっていないんだ。
シャイナ:な、何だって!?それは一体…
魔鈴:記憶喪失さ。
シャイナ:記憶喪失…!?
魔鈴:そうさ。この子は記憶を失ったまま、ずっとロドリオ村に住んでいたんだ。
シャイナ:な、何と…聖域の直ぐ近くのあのロドリオ村にか?
魔鈴:幼い頃、星矢が聖域に送られて来た時、星華ちゃんも後を追って、この近くまで来ていたのさ。
   だが、聖域の近くは一般人には歩行も思うようにならない難所ばかりだ。
「星華:うあぁぁぁぁっ…」
魔鈴:彷徨い歩くうちに、星華ちゃんは崖下に足を滑らせ、気を失った。其処を運\良く通りかかったロドリオ村の爺さんに助けられ、九死に一生を得た訳だが、その時のショックが元で、一切の記憶を失った。持ち物の中から自分の名前が星華だということだけは辛うじて分かった。然し、自分が何者で、此処へ何しに来たのかも分からない。雑貨商を営む爺さんの店を手伝いながら、月日が過ぎてゆき、こんな身近に居ながら、お互いの所在が分からず、今日に至ったということだ。
シャイナ:然し、魔鈴…お前、如何やってこの子の居場所を見付け出したんだい?あのグラード財団でさえ探し出せなかったというのに…
魔鈴:グラード財団は総力を上げて日本中を探したと聞いた。だけど、星矢が希臘へ送られた日に星華ちゃんも突然行方不明に成ったというじゃないか。星矢の姉さんは日本になんか居やしない。きっと星矢を追いかけて、この近くに来たはずだ。そう思ってさ。
   だって、この世でたった二人きりの兄弟だもの、じっとしてなんかいられないはずさ。
シャイナ:魔鈴…
     そう言えば、お前も幼い頃、生き別れに成った弟を探しているという噂を聞いたことがあるけど。
     魔鈴、星矢は…星矢はずっとお前が姉さんじゃないかと思っていたんだぞ!
魔鈴:星矢…

星矢:ああ…す、彗星拳が…。渾身の力を込めた彗星拳さえも通じないとは…
   ぐっ…さ、最後の力も抜けていくようだ…
タナトス:言っておくが、俺は神話の時代よりハーデス様の下で死
     を司ってきた神なのだぞ。その神に対して如何なる力を費やそうとも、掠り傷一つ付けられるか?バカめ!
     さあ、神と人間の差が分かったところで、死ぬがいい!
     はっ…な、何!?こ、この薄く滲んだ血の跡は…
か、掠り傷…先程の彗星拳によって出来た掠り傷か…
     ぐぬぬっ…許せん!
星矢:ぐぅっ…
タナトス:た、仮令…仮令掠り傷であろうとも、貴様のような蛆虫
     が神である私の体に傷を付けるとは…
星矢:ぐっ…
タナトス:ええい…
星矢:ぐあっ…ぐっ…
タナトス:八つ裂きにしても飽き足らん!!粉々に打ち砕いて、その肉片を異次元の暗黒\にばら撒いてくれるわ!!
星矢:ぐあっ…ぐあぁっ…
タナトス:然も、死んだ後も永遠に苦痛が続くようにしてな!!
     死ね、天馬星座!!
     い、いや。その程度では飽き足らぬ。もっとこいつを苦しめて、肉体だけでなく、精神もずだずだに責め苛んでくれる!!そうだ、死を与えるのはそれからだ。
     フッ、ははははははっ…

星華:ぐっ…ぐぅっ…
貴鬼:お姉ちゃん、大丈夫?
シャイナ:どうした、貴鬼?
貴鬼:分からないよ。急に苦しみ出して…
星華:苦しい。体が、体が引き裂かれそう…ぐぅっ…
魔鈴:はっ…
シャイナ:くっ…
星華:ぐぅっ…
シャイナ:こ…これは、一体…

タナトス:フッ、お前の姉を殺してやるぞ、天馬星座。
星矢:な、何だって?
タナトス:フッ、最早半死半生のその身では聞き取れぬか。
     お前を殺す前に、地上の聖域に居るお前の姉を先に殺すと言ったのだ。
星矢:ね、姉さんが…姉さんが聖域に居るだと?
   そ、そんな…そんな、バカな…ぐっ…
タナトス:フッ、よく見ろ!
星矢:はっ…
タナトス:どうせお前は死んでゆく身。死ぬ前に今一度地上を拝ませてやるぞ。
星華:ぐぅっ…
星矢:ああ…ね、姉さんだ。姉さんだ…星華姉さんだ!!
星華:ぐっ…
星矢:あっ、姉さん!こ、これは…
タナトス:はっ、死を司るこのタナトスが狙った相手は、直接手を下さずとも確実に死ぬのだ!仮令何万光年の彼方に離れていようともな。ははははははっ…
星矢:ぐっ…ぐぅっ…
タナトス:さあ、天馬星座よ。地上でお前の姉がもがき苦しみながら死ぬのを篤と見るがいい!
星矢:止めろ、タナトス!
   ぐあぁぁぁぁっ…ぐっ…
タナトス:何度無駄なことをすれば分かる!?お前は最早動く力も無いはずだ。さあ、自分の姉が死ぬのをその目で確りと見るがよい!

星華:ぐっ…はっ、はっ、はっ、はっ…
貴鬼:お姉ちゃん!!
魔鈴:確りしろ、星華ちゃん!
   くっ…これは一体どうなってるんだ?
シャイナ:皆目見当がつかない…
貴鬼:はっ…
魔鈴:どうした、貴鬼?
貴鬼:か、感じる。途轍もなく強大な小宇宙が…
   こ、こんな恐ろしい小宇宙は初めてだ!まるで全てのものを死で覆い尽くすような…
   ああ、危ない!うあぁぁぁぁぁっ…
シャイナ&魔鈴:くっ…
青銅の五人:はぁっ…
邪武:貴鬼…!!
貴鬼:ぐっ…
シャイナ:貴鬼!!どうしたんだ、貴鬼!?
貴鬼:今、強大な火の玉のようなものが、星華お姉ちゃんを襲おうとしたんだ!
シャイナ:あたし等には、何も見えなかったぞ。
星華:はっ、はっ、はっ、はっ…
貴鬼:さっきから、お姉ちゃんの体を苦しめてるのもそいつの仕業だよ。
シャイナ:くっ…サイコキネシスの能力を持つお前だけには、辛うじて感じられたということか…
魔鈴:然し、一体何処のどいつが…?
シャイナ:何の為に…
貴鬼:ああ、復来た、復来た!今度は向こう側から!!お姉ちゃんに襲いかかってくる!!
魔鈴:ぐっ…こっちか!?
   ぐあぁぁぁぁぁぁっ…
シャイナ:魔鈴!!
邪武:魔鈴さん!!
魔鈴:ぐっ…
シャイナ:ぐっ…大丈夫か、魔鈴?
魔鈴:ぐぅっ…星華ちゃんを死なせてたまるか!星矢に逢わせてやるまでは…
タナトス:ふふははははっ…
     蛆虫どもよ、無駄なことを止めるがいい!
青銅の五人:うおっ…
邪武:な、何だ?天から声が聞こえる…
タナトス:天馬星座の姉は、この私が間違い無く殺す。如何にお前達が邪魔をしようともな。
シャイナ:くぅっ…何だと!?誰だ、お前は!?
タナトス:我が名は、死を司る神•タナトス。たった今エリシオンまで入り込んできた天馬星座を成敗するところよ!
シャイナ:ぐっ…何だって?星矢が…
魔鈴:星矢がエリシオンまで辿り着いたのか!?
タナトス:神をも恐れぬ天馬星座の行いは、八つ裂きにしても飽き足らぬ!よって天馬星座を葬る前に、その姉も共に殺す!
     さあ、退け!蛆虫ども!!
貴鬼:危ない!今度は右からだ!!
シャイナ:けっ…ぐっ、くぅっ…
     ぐっ…ぐあぁぁぁぁぁっ…
     ぐっ、タナトス…お前の勝手にはさせないぞ!星華ちゃんの生命は、絶対に渡さん!!
邪武:そうだ、その通りだ!!
青銅の五人:てやあぁぁぁっ…!!行くぞ!
星華:はっ…
魔鈴:くっ…!!
シャイナ:ぐっ…!!
邪武:くっ…!!
貴鬼:はっ…!!
皆:星矢の姉さんは、俺達が守る!!
魔鈴:星矢…
邪武:俺達の声が聞こえるか?星矢!!
市:お前の姉さんは、俺達が命を賭けて守り抜くざんす!!
蛮:何が遭っても、守ってみせる!!
檄:だから、安心して戦え!星矢!!
貴鬼:頑張るんだ、星矢!!
那智:そうだ、星矢!!
シャイナ:星矢!!
皆:星矢!星矢!星矢!星矢!星矢!星矢!星矢…
星矢:ぐぅっ…皆!
タナトス:フッ、愚かな奴等よ!蛆虫どもが寄って集って、何が出来るか!?
     さあ、天馬星座!お前の姉の最期を篤と見るがいい!
星矢:や、止めろ!!
皆:ぐぅぅっ…
タナトス:何!?
皆:ぐぅぅぁぁっ…
タナトス:うむっ…全員の小宇宙で周りに防御壁を張るとは、小癪な真似を!!
     良かろう!そんなに死にたければ、お前等を先に片付けてくれるわ!!はぁぁっ!!
皆:ぐぅっ…ぐっ…
  ぐわあぁぁぁぁぁぁぁぁっ…
星矢:み、皆!!皆の生命を犠牲にすることは出来ない!!
   ぐっ…
タナトス:うむっ…天馬星座…お前、まだ動けるのか!?
星矢:喰らえ、タナトス!俺の最後の技を!!
タナトス:何ぃ!?
星矢:ペガサスローリングクラッシュ!!
タナトス:うわあぁぁぁぁっ…
     フッ、天馬星座よ!お前は自殺をする心算か?
星矢:何!?タ、タナトスが消えた!?うあぁぁっ…ぐっ…
   ぐあっ…ぐぅっ…
タナトス:フッ、自分の技を自分で喰らうとは、何処までも愚かな奴よ!
星矢:ぐっ…くぬぬぬぅっ…
タナトス:最早動くどころか、口を利くことも出来まい。地上のお前の仲間も、もう星華とやらを守る力は無い。
     全ては終わりに近付いたのだ!!
星華:はっ、はっ、はっ、はっ、はっ…
タナトス:こうなった以上、どちらを先に殺すも同じこと。天馬星座、お前が先か、それとも姉の星華か?
星矢:くぬぬぬっ…
星華:はっ、はっ…
タナトス:最早考えるのも面倒。二人まとめて殺してくれる!
     死ね!!
うむっ…?
瞬:けっ、けっ、けっ、けっ…
  せ、星矢達をむざむざと殺させはしないぞ!
タナトス:フッ、他にも聖闘士の蛆虫が何匹か迷い込んだようだったが。お前もその一人か…
     だが、こんなチェーン等、何の役に立つか!?
瞬:あっ…うあぁぁぁっ…
タナトス:喰らえ!!
瞬:ローリングディフェンス!!
  ぐあぁぁぁぁっ…ぐっ…
  くっ…バ、バカな!チェーンが通用しないどころか、粉々に断ち切られるなんて…
タナトス:あと何匹だ?
瞬:くぅっ…
タナトス:天馬星座とお前の他に、あと何匹入り込んでいるのだ?
瞬:くぅっ…
タナトス:フッ、答えたくないのなら、答えなくてもよい。天馬星座と共に死ね!!
     何!?復出てきたか!?
紫龍:喰らえ、廬山昇龍覇!!
   何!?
タナトス:フッ、お前も死にに出て来たようだ者だな?
紫龍:あっ…
タナトス:喰らえ!!
紫龍:ぐあぁぁっ…ぐっ…くっ…
タナトス:お前で最後か?
     うむっ…?な、何!?か、体が半分凍り付いている!
     こ、これは一体…!?うむっ!?
氷河:くっ…ダイヤモンドダスト!!
   紫龍!くっ、大丈夫か?
紫龍:くっ、氷河…
氷河&紫龍:ああっ…
タナトス:バカめ!!
氷河&紫龍:ぐあぁぁぁぁぁっ…ぐっ…
タナトス:あの程度の凍気で、このタナトスを倒した心算か?俺を凍らしたければ、絶対零度の数百倍の凍気が必要なのだぞ。フフフフフフフフフフフッ…
     さあ、このエリシオンへ潜り込んだ聖闘士はこれで全部か!?
     ほう、まだ一匹残っていたか。お前は?
一輝:鳳凰星座一輝。地獄の亡者に代わって、恨みを晴らしにやってきた。
タナトス:恨みを晴らしに来ただと?
一輝:そうだ。この拳にはお前に生命を弄ばれた多くの人々の恨みが籠\もっている。それを今こそ受けろ、タナトス!!
タナトス:フッ!これは唯一パンドラへ与えた冥界への通行許可証。
     フッ、パンドラに「仇を討ってくれ」と言われ、その気になったか?バカめ!!
一輝:ぐあぁぁぁぁぁぁっ…ぐっ…
タナトス:俺は死を司る神だぞ!一々死んだ奴等に恨みを受ける筋合は無い!
一輝:ざ、残念だが、俺は神等信じぬ質でな。
タナトス:何!?
一輝:特にお前のような邪悪な神等、絶対に認めん!!
   喰らえ、鳳凰の羽ばたき!!鳳翼天翔!!
タナトス:はっ!
     何!?うわあぁぁっ…
一輝:ぐっ…あ、あれだけ渾身の力を込めた鳳翼天翔が通用しないとは…
タナトス:フッ、お前、他の四人より少しはやるようだな?だが、マスクまで飛ばしたのは不味かったぞ。
     お前は初めてこのタナトスを本気にさせた。
一輝:ぐぁっ…
タナトス:神を怒らせたことの報いを思い知るがいい!
     テリブルプロビデンス!!
一輝:ぐあぁぁぁぁぁぁっ…ぐふっ…
タナトス:本来ならば、お前の五体を粉々に引き千切って、宇宙の果てにばら撒いてやるところだが、このエリシオンではそこまでの流血はハーデス様に対して畏れ多い。
     だが、首だけは引き千切って、地獄の煮え滾る釜の底へ抛りこんでくれるぞ!!ひゃあっ、死ね!!
     うむっ…な、何だ、この音は!?こ、これは共鳴…。遥か地獄界の彼方から聞こえてくる…。
     こ、この共鳴は!?まさか、黄金聖衣十二体の鳴声だ!
     そうか。嘗て幾度か黄金聖衣がお前達の危機を救い、勝利へ導いたそうだが。これは黄金聖衣がお前達を助けようと、このエリシオンへ来たがっているということか。
だが、地獄界からこのエリシオンへ来る為には、神の力を以てするしかない。今度ばかりは黄金聖衣の援軍は絶対に不可能だ。謂わば、この共鳴は黄金聖衣の嘆きということか。ふはははははははははははははっ…
星矢&紫龍&氷河&瞬:けっ、けっ、けっ、けっ…
タナトス:フッ、最後の頼みの綱の黄金聖衣も最早来ることは無い。お前達に残されたものは何も無いのだ。
     さあ、五人仲良く止めを刺してくれる!死ね!!
星矢&紫龍&氷河&瞬&一輝:ぐあぁぁぁぁっ…
星矢:うわあぁぁぁっ…
紫龍:ぐわあぁぁぁっ…
氷河:ぐわあぁぁぁぁっ…
瞬:ぐあぁぁぁぁっ…
一輝:うぐあぁぁぁぁっ…
星矢&紫龍&氷河&瞬&一輝:ぐあっ…ぐっ…
タナトス:終わりだ!!
     うおっ…な、何だ、この巨大な小宇宙は…!?
     バカな、黄金聖衣がこのエリシオンに近付いてきているだと…!?な、何故だ!?何故そんなことは!?
星矢:こ、これは…
タナトス:はぁっ…
一輝:ぐはぁっ…
瞬:ああっ…
氷河:ご、黄金聖衣が…
紫龍:遥か超次元を越えて…
星矢:俺達に力を貸しに来てくれた!!
星矢:射手座•サジタリアスの聖衣!!
氷河:水瓶座•アクエリアスの聖衣!!
紫龍:天秤座•ライブラの聖衣!!
瞬:乙女座•バルゴの聖衣!!
一輝:獅子座•レオの聖衣!!
青銅の五人:黄金聖闘士の魂と共に、我等五人、此処に黄金聖衣装着!!


次回予告
遥か超次元を越えて、飛来した黄金聖衣。だが、五人の技を一つにしても、神は最後の希望すら打ち砕くというのか?その時、消えゆく意識の中に届く声。そうだ、俺は諦めない、奇跡を起こせ、俺の小宇宙よ!それは神の血を以て蘇る最強の聖衣。
聖闘士星矢、伝説の神聖衣。君は小宇宙を感じたことがあるか?
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 楼主| 发表于 2011-2-19 02:05 | 显示全部楼层
何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

星矢:こ、これは…
タナトス:はぁっ…
一輝:ぐはぁっ…
瞬:ああっ…
氷河:ご、黄金聖衣が…
紫龍:遥か超次元を越えて…
星矢:俺達に力を貸しに来てくれた!!
星矢:射手座•サジタリアスの聖衣!!
氷河:水瓶座•アクエリアスの聖衣!!
紫龍:天秤座•ライブラの聖衣!!
瞬:乙女座•バルゴの聖衣!!
一輝:獅子座•レオの聖衣!!
青銅の五人:黄金聖闘士の魂と共に、我等五人、此処に黄金聖衣装着!!

伝説の神聖衣

タナトス:くぅっ…くぬぬぬぬっ…
一輝:はぁっ…ご、黄金聖衣が…
星矢:黄金聖衣が、俺達を手助けしに来てくれたのか…
瞬:し、死して尚、アテナの為に…
紫龍:ろ、老師…
氷河:我が師、カミュ…
星矢:アイオロス、アイオリア、シャカ…
タナトス:くっ…地獄界からエリシオンへ黄金聖衣を送るなど、神以外不可能なことを、一体何者が…
     か、神…!?ま、まさか…ハーデス様、アテナに引けを取らないこの大いなる小宇宙は、海皇ポセイドン!海皇ポセイドンの力によって、黄金聖衣がこのエリシオンにやってきたというのか…!?
     バ、バカな!ポセイドンがアテナの壷に封印され、再び長い眠りに就いたはず…そ、それが何故、何故だ!?

ソレント:ジュリアン様!ジュリアン•ソロ様…
     はぁっ…こ、これは一体どうしたこどだ?先程からジュリアン様の様子が可笑しい、まるで人が変わられたようだが。嘗ての海底神殿での威厳がそのまま蘇られたかのような近寄り難さを感じる…
     はっ…まさかジュリアン様の体内に海皇の魂が再び降臨されたというのか…
ジュリアン:ソレントよ!
ソレント:あっ…
     ま、間違いない。ジュリアン様は、今再びポセイドン様に成られている。し、然し何故…
ジュリアン:ソレントよ!私は今アテナの聖闘士達に少しばかり力
      を貸してやった。
ソレント:ほ?ア、アテナの聖闘士、と申しますと…?
ジュリアン:フッ。お前は、この日蝕が本当に宇宙の原理に基いて起こった現象だと思っているのか?
      フッ…いや、お前だけではあるまい。この地上に棲む多くの人々は、これが単なる日蝕だと考えているだろう。太陽が月によって隠されても、亦直ぐに顔を出すと。だが、この日蝕は違う。世界中で同時に日蝕が起きているのだ。可笑しいとは思わぬか?
ソレント:ああっ…
ジュリアン:私には分かる。
ソレント:はぁっ…
ジュリアン:この日蝕で一度月に覆われてしまえば、太陽はこの地上に二度と顔を出すことは無いのだ。
ソレント:何ですと!?ま、まさか、それでは…
ジュリアン:これはハーデスの仕業だ。
ソレント:ハ、ハーデス!冥王ハーデス…
ジュリアン:そうだ。ハーデスは地上を暗黒\の世界と化して、我が手に収めようとしている。
ソレント:そ、そんなことが…
ジュリアン:今冥界では、アテナとその聖闘士達が必死にそれを食い止めようとして戦っている。
だが残念ながら、私はアテナによって封じられている。せめて黄金聖衣の幾つかを彼等に送ってやる位しか出来なかったが…。
      ぐあっ…ああっ…
ソレント:ジュ、ジュリアン様!あっ…いえ、ポセイドン様…
ジュリアン:ソレントよ!どうかしたのですか?
ソレント:ポ、ポセイドン様…
ジュリアン:さあ、復旅を続けましょう。世界中で恵まれない多くの子供達が貴方の笛を待っていますよ、ソレント。
ソレント:そうか。ハーデスの野望に待ったをかける為、この僅か
     な一時だけ、ポセイドン様は蘇られたのか…
     嘗ては戦った身ながら、この世を暗黒\にせぬ為にも、健闘を祈るぞ!アテナの聖闘士よ…

タナトス:フッ、そうか。ポセイドンは自分が欲していた地上を、ハーデス様に取られるのが嫌なのだ。それで、アテナの壷から必死に成って黄金聖衣を送ったというのか。
一輝:な、何!?
紫龍:ポセイドンが…
星矢:ポセイドンが俺達にこの黄金聖衣を…
タナトス:嘗ては戦いに敗れたアテナに加勢をするなど、ポセイドンも情けない神よな。それ程地上に未練があるか…
星矢:はぁっ…
タナトス:おまけに、これで、お前達に勝利を与えた心算に成っているとは、大神ゼウス、冥王ハーデス様と並び称された海皇ポセイドンも甘い甘い。ふふはははははははっ…
氷河:な、何だと…
タナトス:今まではその黄金聖衣が常に勝利に導いてくれただろうが、今度ばかりはそうもいかんぞ!
星矢:嘗て戦った相手とはいえ、ポセイドンがしてくれたこの援軍、決して無駄にはしない!
紫龍:老師の思いに応える為にも!
氷河:我が師カミュの魂に報いる為にも!
瞬:行こう、兄さん!
一輝:ああ!
星矢:行くぞ、皆!
紫龍&氷河&一輝&瞬:おお!
星矢:流星と成って銀河を駆け巡れ!
   ペガサス流星拳!!
紫龍:廬山の大瀑布を駆け上る龍の姿を見るがいい!
   廬山昇龍覇!!
氷河:氷の世界を司る白鳥星座の舞いを受けてみよ!
   ダイヤモンドダスト!!
瞬:銀河を渦巻く星々よ、嵐と成って爆発しろ!
  ネビュラストーム!!
一輝:喰らえ、死して尚蘇る鳳凰の羽ばたきを!!
   鳳翼天翔!!
タナトス:な、何!?
青銅の五人:はぁっ…!!
タナトス:こ、この力は…
     ぐっ…うあぁぁぁっ…
星矢:や、やった!
紫龍:タナトスを…倒したぞ!
氷河:黄金聖衣が力を貸してくれたお蔭だ!
瞬:皆、早く沙織さんの下へ!
一輝:ああ!
タナトス:フフフフッ、何を偽りの勝利に酔い痴れている?
一輝:な…
瞬:何!?
氷河:ま…
紫龍:まさか…
星矢:あれは…
タナトス:話に聞く最強の聖衣。どの程度の物かと思ったが、よもやこれしきとは…
星矢:そ、そんな…
紫龍:バカな…
瞬:最強の黄金聖衣が…
タナトス:フッ、言ったはずだ。ハーデス様の臣下とはいえ、俺は神だと。その神の前で、黄金聖衣等、何の援軍に成るか?
     見ろ、神の力を!!
氷河&星矢:ぐぁっ…
紫龍:何っ…
一輝&瞬:バカな…
青銅の五人:があぁぁぇぇぃっ…
タナトス:無駄だ!!
青銅の五人:ぐわあぁぁぁぁぁっ…
星矢:ご、黄金聖衣が…
紫龍:破壊された…!?
氷河:ぐっ…
一輝:ぐはっ…
紫龍:ぐぅっ…
瞬:くぅっ…
星矢:がはぁっ…
一輝:バ、バカな…
瞬:八十八の聖衣の最高位に位置し…
氷河:神話の時代より一度たりとも破壊されることの無かった黄金聖衣が…
星矢:究極の黄金聖衣が、ここまで完璧に砕け散るなんて…くっ…
   お、終わりだ。俺達に残されたものは、これで何もかも無くなっちまった!も、もう何もかも…ぐっ…
タナトス:分かったか、蛆虫ども!お前達が何匹来ようが、何をその身に纏おうが、このタナトスの前では一切通用しないということだ!
     これで、お前達聖闘士が全滅。アテナも直に大甕の中で死ぬ!
     太陽は隠れ、地上は完全な闇と化す。神話の時代より続いた戦いもハーデス様の勝利として、ここに終わりを告げるのだ。
     フッ、これがアテナの聖衣か。序でにこれもぶっ潰してくれる!
星矢:ぐっ…そんなことをさせてなるものか!だ、だが駄目だ。体中の全ての力が抜けていく。も、もう駄目だ…!
ヒュプノス:タナトス、まだ天馬星座達に止めを刺していないようだな。このヒュプノスの忠告を忘れたか?いや、聖闘士の抵抗が予想以上に激しいのか…
      あっ…この小宇宙は?ア、アテナか?私が永遠の眠りを与えた上、その血の殆どは既に大甕に吸われてしまったはず。それでいて、まだここまでの小宇宙を感じさせるとは…
アテナ:星矢…星矢…!星矢…!!
星矢:ぐっ…ぐぅっ…
アテナ:星矢…!!
星矢:そ、その声は…さ、沙織さん…アテナ!
アテナ:どうしたのです、星矢?こんな所で諦めるなんて、貴方らしくないではありませんか?貴方達は今まで一度だって戦いを諦めたこと等無かったはずでしょう?
星矢:ア、アテナ…!では、今度ばかりはもう…
   俺達は全ての力を使い果たしてしまった。黄金聖衣さえも壊され、何もかも失くしてしまった。
アテナ:何を言っているのです、星矢?貴方達には、まだ生命が残っているではありませんか?
星矢:生命…?
アテナ:そうです。人間にとって…いえ、生きとし生ける全ての者にとって、神に与えられた最高に光り輝くかけがえの無いもの。その生命がある限り、仮令全てのものを無くしたとしても、限り無く傷付いたとしても、人間は亦無限の力を発揮することが出来るのです。神をも越える奇跡を起こすことが出来るのですよ。貴方達はそうやって生命を燃やし、小宇宙を爆発させて、今まで何度も奇跡を起こしてきたではありませんか?
    諦めてはいけません。生命ある限り、生命ある限り、奇跡は必ず起こせるのですよ。
魔鈴:そうとも、星矢!
星矢:ぐっ…
魔鈴:お前がこんな所で諦めたら、姉さんは如何成るんだい?
星矢:ま、魔鈴さん…
シャイナ:ずっと探し求めていた姉さんが今此処に居るんだぞ、星矢!
貴鬼:その姉さんに一目会いたくは無いのか、星矢!?
那智:そうだ、星矢!
邪武:お前の姉さんは、必ず俺達が命に代えて守ると言ったろう!
市:星矢が諦めたら、何も成らないざんす!
檄:諦めるな、星矢!!
蛮:頑張るんだ、星矢!!
皆:星矢…星矢…!!
星華:星矢…
星矢:ぐっ…ね、姉さん!星華姉さん…お、俺は生きている。俺は此処に居るよ、姉さん…。姉さーん!姉さーん!!
星華:はっ…い、今のは…せ、星矢…星矢!
   星矢の声がする!星矢が居る!何処に居るの、星矢?星矢!星矢ー!!
星矢:ぐっ…ぐぅっ…
魔鈴:はっ…
貴鬼:星華お姉ちゃんが星矢の名を…!!
邪武:記憶が…
シャイナ:記憶が戻ったのか…!?
星華:星矢ー!!
星矢:き、聞こえる。姉さんの声が、アテナの声が、俺を励ます皆の声が!!そうだ、諦めてなんかいられないんだ!この生命ある限り!!
アテナ:そうです、星矢。生命を燃やすのです!今こそ小宇宙を究極まで高めるのです!今までのどんな戦いの時よりも遥かに限り無く、限り無く…!!
タナトス:バ、バカな!こいつ、再び立ち上がってくるとは…!!何もかも失って、為す術も無く死に絶えたのではなかったのか!?
     うむっ…こ、これは…バ、バカな!これは一体何だ!?粉々に砕け散り、灰と化して僅かに体に付着していた青銅聖衣の滓が炎のように燃えている!
ヒュプノス:くぅっ…先程から感じるこの言い知れぬ不安は何だ?タナトスが高が青銅聖闘士に時間がかかり過ぎのも気になるが。彼等はアテナの血で蘇った青銅聖衣を纏い、このエリシオンへ来るという奇跡を果たした。
      然し、神•アテナの血によって起こされる奇跡が、唯それだけだとは如何しても思えぬのだが。
      ああっ…お、思い出したぞ。こ、これと同じことが、神話の時代に一度だけ有った!神の血を以てして蘇ったその聖衣は…
星矢:はぁっ…
ヒュプノス:全てを越える神衣と化す!
タナトス:バ、バカな!聖衣が…灰と化した青銅聖衣がこのような形で蘇るとは…!!
星矢:ああっ…
一輝:ほおっ…
瞬:せ、星矢…
氷河:こ、これは…
紫龍:これは一体…
タナトス:ぐぬぬぬっ…然も、この気高さはどうだ?このような聖衣等、見たことも聞いたことも無いぞ。聖衣全体から立ち昇るこの神々しさは…ま、まるで…
ヒュプノス:そうだ。
タナトス:うむっ…
氷河&紫龍:くはっ…
一輝&瞬:ああっ…ぐっ…
ヒュプノス:神衣だ。
タナトス:ヒュプノス…お、お前、今何と言った?この突如として蘇った天馬星座の聖衣が…
ヒュプノス:神衣と言ったのだ。
タナトス:はぁっ…?
紫龍&氷河&一輝&瞬:神衣…!?
星矢:か、神衣だって?
タナトス:バ、バカな!神衣とは…神衣とは、ゼウス率いるオリンポスの十二神が選ばれた神々だけが纏うことを許された物だ!そ、それが…それが何故この蛆虫のような人間の体に…
ヒュプノス:落ち着け、タナトス!この者達が神以外渡れぬ超次元
      を越えて、このエリシオンへ来られたのは何故だ?
タナトス:そ、それはアテナの血を…
     はっ…
ヒュプノス:そうだ。思い出したか?神の血によって蘇った聖衣は限り無く神衣に近付く。謂わば、神聖衣と成ると!
      私達は遥か神話の時代に一度だけそれを見たはずだ。
一輝:うむっ…神聖衣…!
紫龍:青銅、白銀、黄金、その全てを超越した限り無く神衣に近い聖衣…
氷河:せ、星矢はアテナの血の助けを借り、小宇宙を究極まで高めることによって、自らその聖衣を蘇らせたのか…
瞬:正しく、伝説の神聖衣を…
星矢:神聖衣…超次元を越えるだけではなく、アテナの血によって復活した聖衣にこんな大きな秘密が隠されていたとは…
タナトス:フッ、ヒュプノスよ。それでお前は心配に成ってやってきたというのか…
ヒュプノス:そうだ。天馬星座は今や唯の聖闘士ではない。見縊る
      と取り返しのつかぬことに成るぞ!
タナトス:俺は認めん!
ヒュプノス:何っ!?
タナトス:神聖衣が限り無く神衣に近付いた物とはいえ、所詮は聖衣。神である俺達が何を恐れることがある?
     然も、こんな死に損ないに何が出来るか!?
     ぐむっ…
ヒュプノス:止めろ、タナトス!
星矢:か、軽い!まるで聖衣と共に力まで蘇ったようだ。
   タナトス!アテナの聖衣を返してもらうぞ!!
タナトス:取れるものなら取ってみろ!!
星矢:ひゃあっ…!!
タナトス:ぐっ…
星矢:ぐっ!
タナトス:あっ…バ、バカな!これがさっきまで死の口を彷徨っていた奴か!?まるで別人のような…
星矢:俺はこれをアテナに届けるんだ!
   さあ、其処を退け、タナトス!
タナトス:バ、バカめ!調子に乗\るな!お前が行ける所は唯一つ、無限地獄と知っていよう!!
     喰らえ!テリブルプロビデンス!!
紫龍&氷河&一輝&瞬:星矢!!
星矢:うあぁぁっ…ひあぁぁぁっ…!!
タナトス:な、何!?こいつ、テリブルプロビデンスをまともに受けて、今度は揺るぎもせんとは…!?
星矢:タナトス!お前は所詮死を弄ぶだけの二流の神だったようだな!!
   はっ…!!
タナトス:何だと!?
ヒュプノス:避けろ、タナトス!!
星矢:ペガサス流星拳!!
タナトス:ぎゃあぁぁぁっ…
星矢:はぁぁっ!!
タナトス:な、何!?ぎゃあぁぁっ…
ヒュプノス:はっ…こ、これが神聖衣の力…
タナトス:ぐぅっ…
星矢:やった!終にタナトスを倒したぞ!
   あっ…
タナトス:ぐわあぁぁぁっ…!!
紫龍&氷河&一輝&瞬:星矢…!!
星矢:ぐっ…!ペガサス彗星拳!!
タナトス:バ、バカな!か、神である俺が…俺は人間に敗れるなんて…。か、神が…くっ…人間…に…くっ…
ヒュプノス:タナトス…
星矢:ぐっ…
一輝:星矢…
星矢:けっ…早くこの聖衣をアテナに届けなくては…
   待っててくれ、沙織さん!!

次回予告
アテナの血によって蘇った神聖衣。その聖なる聖衣を纏い、ハーデス神殿へと邁進する。だが、其処で待ち受けていたのは全てを闇と化す圧倒的な力。悠久なるエリシオンで、あの男が真の姿を現す!もう地上を、沙織さんを救うことは出来ないというのか…
聖闘士星矢、神話よりの覚醒。君は小宇宙を感じたことがあるか?
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 楼主| 发表于 2011-2-19 02:21 | 显示全部楼层
何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

星矢:き、聞こえる。姉さんの声が、アテナの声が、俺を励ます皆の声が!!そうだ、諦めてなんかいられないんだ!この生命ある限り!!
アテナ:そうです、星矢。生命を燃やすのです!今こそ小宇宙を究極まで高めるのです!今までのどんな戦いの時よりも遥かに限り無く、限り無く…!!
タナトス:バ、バカな!聖衣が…灰と化した青銅聖衣がこのような形で蘇るとは…!!
星矢:ああっ…
ヒュプノス:神衣だ。
タナトス:ヒュプノス…お、お前、今何と言った?この突如として蘇った天馬星座の聖衣が…
ヒュプノス:神衣と言ったのだ。
タナトス:はぁっ…?
紫龍&氷河&一輝&瞬:神衣…!?
ヒュプノス:避けろ、タナトス!!
星矢:ペガサス流星拳!!
タナトス:ぎゃあぁぁぁっ…
星矢:はぁぁっ!!
タナトス:な、何!?ぎゃあぁぁっ…
ヒュプノス:はっ…こ、これが神聖衣の力…
タナトス:ぐぅっ…
星矢:やった!終にタナトスを倒したぞ!
   あっ…
タナトス:ぐわあぁぁぁっ…!!
紫龍&氷河&一輝&瞬:星矢…!!
星矢:ぐっ…!ペガサス彗星拳!!
タナトス:バ、バカな!か、神である俺が…俺が人間に敗れるなんて…。か、神が…くっ…人間…に…くっ…

神話よりの覚醒

星矢:アテナ、待っていてくれ!今直ぐに俺がこの聖衣を届ける!
   けっ、けっ、けっ、けっ…くっ…
   退け、ヒュプノス!退かなきゃ、お前も倒して通るまでだ!
   ペガサス流星拳!!
ヒュプノス:何っ!?
星矢:ぐっ…
ヒュプノス:バ、バカな!神聖衣を纏ったとはいえ、天馬星座の力がここまで高まっているとは…
星矢:言ったはずだぜ、先を急ぐとな!あばよ、ヒュプノス!
   ぐっ…
ヒュプノス:待て、天馬星座!!
      うむっ…鳳凰星座…!
一輝:はっ、はっ…お、お前の相手は俺がしてやる!
ヒュプノス:何!?
一輝:せ、星矢が…星矢がハーデス神殿に乗\り込むまでは!
   やあぁぁっ…!!
氷河:危ない、一輝!
一輝:ぐあぁぁぁぁっ…
瞬:ぐっ…兄さん!!
一輝:ぐっ…
ヒュプノス:愚か者め!天馬星座と違い、裸同然のその身で私の相手等務まるか!?
一輝:い、いや。させてもらうぜ!せ、星矢が…星矢がアテナの下へ辿り着くまでは!た、仮令この体が八つ裂きにされようと、くっ…死んでもお前の前に立ちはだかってやる!!
ヒュプノス:ならば、死んでやってみるか?
氷河:む、無茶だ!
紫龍:逃げろ、一輝!!
ヒュプノス:ぐっ…くぬぬっ…仙女星座!!
瞬:はっ、はっ…兄さんをむざむざ殺させてたまるか!?貴方の相手は僕だ!
一輝:瞬…!
ヒュプノス:フッ、笑止な!
      もう分かっているはずだ!こんなチェーン等、何の役にも立たぬことが!
      うむっ…な、何だ、このチェーンは!?
      そ、そう言えば、このチェーンはタナトスに粉々にされたはず。それはこんな形で再生されているとは…
      うむっ…こ、これは…!!
瞬:そうだ、忘れてもらっては困るよ!僕達だって、アテナの血を受けているんだ。女神の血を…ね。
ヒュプノス:ぐっ…
氷河:何っ!?
紫龍:あ、あれは…
一輝:瞬…!
瞬:仙女星座の神聖衣!!
氷河:あっ、仙女星座の神聖衣!?
紫龍:瞬も神聖衣をその身に纏ったか…
一輝:むはぁっ…
瞬:さあ、兄さん!早く!此処は任せて、早く星矢の応援に行ってあげて!!
一輝:よ…良く言った、瞬!後は頼んだぞ!
ヒュプノス:フッ、神聖衣を纏って、対等に戦える心算に成ったか?教えておくが、このヒュプノス、単純なタナトスとは訳が違うぞ!
瞬:くっ…
ヒュプノス:此処でお前の相手等している心算は無い。さあ、退け!
瞬:うあぁっ…ぐっ…サンダーウェーブ!!
ヒュプノス:てぇっ…
瞬:ぐっ…けっ、けっ、けっ…
ヒュプノス:フッ、なるほど。窮鼠猫を噛むとは、私がタナトスに忠告した言葉だったよな。別に私までが噛まれるとは思わんが。
      ハーデス神殿が酷く気にかかる。此処で手間取っている訳にはいかん!眠ってもらうぞ、仙女星座!
瞬:ぐっ…
ヒュプノス:エターナルトラウジネス!!
瞬:あっ!な…何だ、これは?き、気が遠くなる。痛みも何も感じない、唯深い眠りの淵に引き摺り込まれていくような…
  ああっ…
氷河:瞬!
紫龍:い、一体何が…
ヒュプノス:これで仙女星座は永遠の深い眠りへと堕ちた。最早二度と目覚めることは無い。死は全て無にするが、眠りは何ものをも破壊しない。
      このヒュプノス、乱暴な死というものは好まぬのだが、この坊やは神聖衣を纏っている、何時復アテナの血によって蘇るかもしれん。気は進まぬが、止めを刺させてもらうぞ!
氷河:ま、待て!
ヒュプノス:うむっ…
紫龍:俺達が居ることも忘れてもらっては困るぜ!
   龍星座の神聖衣!!
氷河:白鳥星座の神聖衣!!
ヒュプノス:そうか、お前達も天馬星座や仙女星座と同じように、アテナの血を受けていたのだったな。

星矢:けっ、けっ、けっ、けっ、けっ、けっ、けっ…
   や、やっと辿り着いたぞ。アテナは…沙織さんは何処だ?
   あっ…はっ…!さ、沙織さん!アテナ…!!
   この大甕の色は…ま、まさか…血を全て吸い取られたんじゃないだろうな?さ、沙織さん…今救い出してやるぞ!
   ぐっ…ぐっ!ぐっ…ぐっ…ぐっ…びくともしない!なんて硬い大甕なんだ!や、止むを得ない!少し荒っぽいが、もたついたらアテナは死ぬ!砕けろ!ペガサス流星拳!
   ぐあぁぁっ…ぐっ…
   ぐっ…一体、何が…
ハーデス:フッ、無駄なことは止めるがいい!
星矢:ぐっ…あっ…あ、あれは…
ハーデス:その大甕は人間の力では如何にも成らぬ。無闇に壊そうとすれば、自分に撥ね返り、我が身を傷付けるだけなのだ!
星矢:お、お前は…ハーデス!?
ハーデス:諦めろ!アテナは既に死んだ!見よ!アテナの血が大甕から溢れてさえいるではないか?
星矢:うむっ…?
   ア、アテナ!い…いや、ここで諦めてなるものか!何度でもやってやる!
   けっ…ペガサス流星拳!!

紫龍:聖剣•エクスカリバー!!はぁっ!!
ヒュプノス:フッ…
氷河:オーロラサンダーアタック!!ひゃあっ!!
ヒュプノス:うむっ!
紫龍:撥ね返した…
氷河:何だと!?
ヒュプノス:フッ!仙女星座にも言ったが、幾等お前達が神聖衣を身に付けようとも、このヒュプノスと対等には戦えん!
紫龍&氷河:くっ…
ヒュプノス:さあ、お前達も眠れ!エターナル…
紫龍&氷河:ぐっ…
ヒュプノス:…トラウジネス!!永遠に眠りに就くがいい!
      うむっ…何!?神の翼が…
紫龍:お前の技は既に見せてもらった!
氷河:聖闘士に同じ技は二度も通じん!
ヒュプノス:ぐっ…
紫龍&氷河:喰らえ、ヒュプノス!!
紫龍:廬山昇龍覇!!
氷河:ダイヤモンドダスト!!
ヒュプノス:バ、バカな!エターナルトラウジネスの闇を引き裂くとは…!!
      ぐぬぬっ…この私が人間に敗れるとは…ぐぁっ…
紫龍&氷河:くはぁっ…はっ…
紫龍:や、やったぞ!氷河!
氷河:くっ…あっ、瞬は…
紫龍:あっ…
   瞬!
氷河:確りするんだ、瞬!
瞬:ぐっ…ぐぅっ…ひょ、氷河!星矢は?兄さんは?

星矢:ぎゃあっ…ぐっ…
ハーデス:まだ分からんのか?これ以上の戦いは無意味だ!
星矢:くっ…バ、バカな!お、俺の攻撃が全部俺に撥ね返ってくるとは…。くっ…だけど、諦めるわけにはいかない!アテナを、アテナを助けるまでは…!!
ハーデス:良かろう。お前もアテナと共に死ぬがよい!
一輝:くっ…待て!
星矢:い、一輝!
一輝:はっ…星矢、大丈夫か?
星矢:ア、アテナがこの大甕の中…
一輝:何だと!?
星矢:だが、この大甕はびくともしないんだ。な、何とかしなければ…
一輝:くむっ…ハーデス!?あれがハーデスの魂だな!?
ハーデス:愚かな人間が復一人増えたか?
一輝:喧しい!今こそ決着を付けてやる!!
星矢:ま、待て!一輝!!
一輝:鳳翼天翔!!
   何っ!?うあぁぁぁぁっ…ぐっ…
星矢:一輝!大丈夫か、一輝?
一輝:な、なるほど。ポセイドンの時と同じということか…
星矢:そうだ。奴には一切の攻撃は通用しない。全て撥ね返されちまうんだ。
ハーデス:分かったか?天に唾する愚かなる者達よ!
     さあ、二人まとめて殺してくれるぞ!
星矢:くっ…ふ、二人の力を合わされば、せめてアテナだけでも大甕から助け出せるかもしれない…
一輝:くっ…然し、裸同然のこの身では最大限に力を発揮できん!せめて聖衣があれば、くっ…せめて聖衣が…!!
   な、何!?
星矢:い、一輝!それは…
一輝:鳳凰星座の神聖衣!!
星矢:一輝…!!
一輝:星矢、アテナの血が俺にも神聖衣を与えてくれたようだぜ!
星矢:一輝…!良し、俺達二人の小宇宙を合わせて、アテナを助け出すぞ!!
一輝:おお!
星矢&一輝:喰らえ!!
一輝:鳳翼天翔!!
星矢:ペガサス流星拳!!
星矢&一輝:うあぁぁぁぁっ…ぐぅっ…
星矢:ぐぅっ…
一輝:ぐあぁぁっ…
星矢:ご、神聖衣を纏った俺達が二人がかりでもびくともしないとは!ア、アテナをあの大甕から救い出すことは本当にハーデスの言う通り、不可能なのか…

邪武:日蝕がどんどん済んでいくぞ!
市:このままでは、地上は暗黒\の世界に成ってしまうざんす…
魔鈴:今は待つしかない。星矢達を信じて、待つしか…
シャイナ:うん…
星華:星矢、頑張って!お願い…星矢!!

星矢:ぐっ…く、来るぞ!ハーデスが俺達に止めを刺しに!
一輝:くそー!このままでは確実にやられる…!
   あっ…星矢!ハーデスの魂が漂っているあの塔の下に在る建物は、何だと思う?
星矢:えっ?た、確かに今まで魂の漂う塔の方にばかり気を取られ、気が付かなかったが。ま、まるであれは…棺を納める墓所のようだぜ!
一輝:やはりそう思うか。
星矢:若しあれが墓所なら…
一輝:ハーデスが神話の時代から、自分の本体を眠らせていると聞いた。あれこそハーデスの真の肉体が眠る場所に違いない!
星矢:くぬぬっ…な、ならば…
一輝:ハーデスは自分の肉体をこよなく愛しているという。地上をその手に納める日まで、神話の時代から眠らせていると。
   だが、此処で二度と復活出来ぬよう、棺に眠るハーデスの肉体に止めを刺せば…
星矢:其処から起死回生の何かが生まれるかもしれない!
   行くぞ!
一輝:おお!
星矢:まっしぐらに大将首だ!
ハーデス:うむっ…お前達、何をする心算だ!?ま、まさか…
星矢&一輝:けっ、けっ、けっ、けっ、けっ、けっ…
ハーデス:止めろ!墓所に近付くではない!
星矢&一輝:けっ、けっ、けっ、けっ、けっ、けっ、けっ…
ハーデス:それはお前達人間の穢れた手で触るものではない!止めるのだ!!
星矢:喧しい!ハーデス、お前の肉体を、今此処に引きずり出してやるぜ!!
一輝:喰らえ!!
星矢&一輝:はっ…!!

ヒュプノス:ぐむっ…
紫龍:氷河!何だ、今の破壊音は?
氷河:ぐぅっ…
瞬:せ、星矢と兄さんが向かった方角からだよ。
ヒュプノス:ぐぁっ…ふぅっ、ふぅっ…ま、まさか天馬星座達は…ハーデス様の棺を…ああっ…
      ぐっ…や、止めろ!早く天馬星座達を止めるのだ!さ、さもないと、この世界は消滅し、私もお前達も、全てのものが…消し飛ぶのだぞ…!!
氷河&紫龍:な、何!?

星矢:はぁっ…
一輝:くはぁっ…
星矢:こ、これが…
一輝:これがハーデスの棺…
星矢:こ、この中に神話の時代から眠り続けたハーデスの肉体が…
   一輝!
一輝:ぐっ…
星矢:ぐっ…!?
一輝:何っ!?
星矢&一輝:ぐわあぁぁぁぁっ…ぐぁっ…
一輝:な、何ぃ!?
星矢:ぐぅっ…い、今のは一体…!?
   ああっ…あ、あれは…?
一輝:ま、まさか…
星矢&一輝:ハーデス!?

紫龍:はっ…何だ、今の雷鳴は!?
氷河:一瞬にして、天が暗雲に包まれたような気がしたが…
ヒュプノス:ぐっ…くぁっ…お、愚か者め等が…つ、終に…
氷河:何っ!?
ヒュプノス:こ、これで全ては闇と化す。に、人間は滅ぶ!
瞬:ハ、ハーデスが復活した?
紫龍:瞬、氷河!急いで星矢と一輝の下へ向かうぞ!
氷河:ああ。

星矢:あ、あれが…あれがハーデス!?
一輝:くっ…や、やっと…やっと姿を現したな。
星矢:けっ…あいつさえ倒せれば、沙織さんを助け出せる!
   行くぞ、一輝!
一輝:おお!
星矢&一輝:ぎゃあぁぁぁっ…!!んやあぁぁぁっ…!!
      ぐっ…ぐあぁぁぁぁっ…ぐぁっ…ぐぅぅぁっ…
星矢&一輝:ああっ…
星矢:お、大甕が…
一輝:アテナの入った大甕が…
   ア、アテナ…!!
星矢:沙織さん…!!
   ア…アテナ…!

次回予告
アテナに迫るハーデスの斬撃!絶望という痛みが聖闘士の心に重く圧しかかる。だが、諦めたりはしない。俺達は希望の聖闘士じゃないか!受け取ってくれ、沙織さん!このアテナの聖衣を!そして帰ろう、地上へ!この終わり無き戦いに、今こそ終止符を打って!
聖闘士星矢、光あふれる世界へ。君は小宇宙を感じたことがあるか?
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 楼主| 发表于 2011-2-19 02:21 | 显示全部楼层
何百億という光を越え、何千億という闇を抜けて、やがて辿り着く世界。冥界アケローン河の遥か上流、レーテ河の彼方に在るという無限の野。死後、神に選ばれた者だけが来ることを許されるユートピア。飢えも争いも苦しみも悲しみも無い、一切の苦痛や煩悩から解放された悠久の浄土。其処を、エリシオンという。

星矢:あ、あれが…あれがハーデス!?
一輝:くっ…や、やっと…やっと姿を現したな。
星矢:けっ…あいつさえ倒せれば、沙織さんを助け出せる!
   行くぞ、一輝!
一輝:おお!
星矢&一輝:ぎゃあぁぁぁっ…!!んやあぁぁぁっ…!!
      ぐっ…ぐあぁぁぁぁっ…ぐぁっ…ぐぅぁっ…
星矢&一輝:ああっ…
星矢:お、大甕が…
一輝:アテナの入った大甕が…
   ア、アテナ…!!
星矢:沙織さん…!!
   ア…アテナを自分の前に引き据えて…
一輝:ハーデスめ、一体何をする心算だ!?
星矢&一輝:ああっ…
一輝:止めろ!!
   ぐぉっ…
星矢:一輝…!!
一輝:せ、星矢…!ア、アテナを…ぐっ…
星矢:けっ、けっ、けっ、けっ…
   ぐっ…!あっ…

光あふれる世界へ

ハーデス:聖闘士よ!アテナのことを思うなら、これ以上騒ぐでない!
星矢:な、何?
ハーデス:その大甕の中で全身の血を吸い取られた今も、アテナは死にきれずに苦しんでいるのが分からんか。
星矢:かっ…はぁっ…
ハーデス:アテナが不憫故、余自らの手で葬ってやろうとしているのだ。
星矢:何だと!?
ハーデス:さあ、其処を退け!
星矢:ぐっ…!くぅっ…ええい…ぐぅぅっ…
ハーデス:「退け」と言った!
星矢:バカな!誰が退くか!?アテナが死んでいないというなら、尚更のこと…ぐぁっ…ぐあぁぁぁぁぁっ…
   ぐやっ…ぐぅっ…ア、アテナは…アテナは絶対に殺させはしないぞ!!
   ぐはっ…!な、何という美しい瞳の色なんだ!こ、これが…死の国の王と恐れられたハーデスの瞳とは…!まるで深い泉の底のような…
ハーデス:悲しいな…
星矢:な、何!?
ハーデス:お前達人間が…だ。自らの能力も体力も弁えず、常に大逸れたことを仕出かそうとする。今や神が与えた地上だけでは飽き足らず、宇宙にまで手を伸ばして汚そうとしている。揚句の果ては…
星矢:くはぁっ…
ハーデス:…こうして神とまで戦おうとするとは…
星矢:くはぁっ…
ハーデス:お前達人間にとって、神とは恐れ敬う者なのだ。その敬虔な精神を忘れた今、愚かと言うよりも、余りに悲しい存在だ。
星矢:バ、バカな!お前が敬うに値する神だとでも言うのか!?
   神とは正義であるはずだ!人間を抹殺して、地上を乗\っ取ろうとするような邪悪な神の何処に正義があるか!?
   ぐあっ…ぐぅっ…あっ…くっ…あっ…けっ、けっ、けっ…
   アテナは、アテナだけは…!!
ハーデス:最早退けとも言わん!アテナと共に真っ二つにしてくれる。死ね!!
     うむっ…
星矢:あっ…
紫龍&氷河&瞬:けっ、けっ、けっ…
星矢:紫龍、氷河、瞬!!
紫龍:星矢!
氷河:くっ…大丈夫か?
星矢:だ、大丈夫だ。掠り傷だぜ、こんなもの…
瞬:はっ…
一輝:ぐっ…
瞬:兄さん…!
一輝:心配するな、瞬!お前こそ、無事だったのだな。
一輝&瞬:あっ…
星矢:見ろ!紫龍達の奇襲で、流石のハーデスも少したじろいでいるようだぞ!
一輝:うん、チャンスだ。この機を逃したら、奴を倒すことは二度と出来ないかもしれん。
瞬:兄さん…
一輝:覚悟はいいな?
紫龍:死はもとより承知している。
氷河:ああ、その通りだ。
星矢:行こうぜ、皆!
青銅の五人:今、俺達の生命を、俺達の小宇宙を一つに結集して、ハーデスを討つ時が来たんだ!
星矢:燃えろ!
瞬:高まれ!
紫龍:地上の正義の為に…
氷河:愛する人達の為に…
一輝:今、一つに成った俺達の小宇宙よ!
青銅の五人:ハーデスを討ち破れ!!
星矢:ペガサス流星拳!!
瞬:ネビュラチェーン!!
紫龍:廬山昇龍覇!!
氷河:ダイヤモンドダスト!!
一輝:鳳翼天翔!!
ハーデス:うむっ…ぬおぉっ…ぐっ…
     に、人間が…高が人間が幾等力を結集したところで、神を討ち取れるか?バカめ…!!
瞬:ぐあぁぁっ…
一輝:ああっ…
紫龍:何!?
氷河:バ、バカな…
星矢:神聖衣が…!!
瞬:ぐっ…
一輝:ぐあぁっ…
紫龍:ぐぅっ…
氷河:ぐぁっ…
星矢:ぐあぁっ…
ハーデス:し、信じられん。まさか、まさかこんな者達が余に傷を負わせるとは…!!
星矢:ぐぅっ…くっ…けっ、けっ、けっ…
ハーデス:ぬぅっ…然も、この男、まだ…
星矢:けっ、けっ、けっ、けっ、けっ…
ハーデス:バ、バカな!一体何度余の剣を受けたと思っている…
     そ、それを…
     そう言えば、最初から気になっていたが…あの天馬星座、何処かで見たような…
星矢:けっ、けっ、けっ…ハ、ハーデス!!
ハーデス:あっ、そうだ…この顔は忘れもしない!神話の時代に一度だけ…
星矢:けっ、けっ、ぐっ、くっ……
ハーデス:このハーデスの肉体に傷を付けた男にそっくりではないか!!たしか、あの時の聖闘士の天馬星座…
星矢:どうした、ハーデス?ま、まだ戦いは終わっちゃいないぞ!
ハーデス:お、おのれ!神話の時代から再び生まれ変わり、余の肉体に傷を付けに来たというのか…
     ゆ、許せん!この天馬星座だけは、最早二度と転生できぬようにして葬ってくれるぞ!!
星矢:さ、さっきから何を訳の分からなんことを言っている!?
   先に葬られるのはお前だ、ハーデス!!
ハーデス:バカめ!!
星矢:ペガサス彗星拳!!
ハーデス:人間の力など通用せぬのだ!まだ分からんのか!?
星矢:ぐあぁぁぁぁぁぁっ…ぐっ…
   ア、アテナの聖衣が…!くっ…こ、これだけは…ぐぁっ…
   ぐっ…ぐあぁぁぁっ…ぐぅっ…くっ…
ハーデス:アテナが滅んだ今、そんな物を大事に抱えていたとて何と成る?
星矢:ぐぁぁぁぁっ…
一輝:せ、星矢!
瞬:星矢!
ハーデス:騒ぐな、人間どもよ!お前達が如何に足掻こうとも、最早全て終わったということを教えてやろう。
     見ろ、地上の姿を!!
星矢:ぐぅっ…
一輝:何っ!?
瞬:ああっ…
氷河:こ、これは…
紫龍:太陽が…
ハーデス:そうだ!今や太陽は完全に月に覆い隠された!ここにグレーテスト•エクリップスは完成したのだ!一直線に並んだ九つの星は二度と動くことはない!これで地上は永遠に暗黒\の世界と成ったのだ!!

美穂:星矢ちゃん…
春麗:紫龍…
ソレント:こ、ここまでか?アテナの聖闘士…
シャイナ:ああっ、魔鈴…
魔鈴:や、やはり駄目だったのか…
   生ある者は何時か必ず死ぬ。何時かは必ず死というものに支配される。抗うこと等誰にも出来やしないんだ。
   その絶対的な死の支配者であるハーデスを倒すなんて、人間にとって、始から不可能なことだったのかもしれない…
星華:いいえ。
魔鈴:くぁっ…
シャイナ:ああっ…
星華:…違います。私にはまだ聞こえます、星矢の生命の声が。
   いいえ、星矢だけではありません。聞こえます、未だに死に屈していない皆の生命の声が。それは喜びの詩、それは希望の光。星矢達が生命の詩を謳い続けている限り、私も希望を捨てません!決して、希望を捨てません!

ハーデス:さあ、これでお前達の望みは全て絶たれた!今度こそ往生際よく死ぬがよい!!
星矢:あ、諦めない!
ハーデス:何?
瞬:星矢…
星矢:諦めない!
紫龍&氷河:星矢…
星矢:諦めるものか!
一輝:星矢…!
ハーデス:ならば引導を渡してやる。このハーデスから直に死を与えられることこそ、光栄と思え!!
星矢:俺達は希望の聖闘士だ!!
ハーデス:死ね、天馬星座!!
星矢:ぐっ…
ハーデス:何!?剣が弾かれる!これは…何かの力が天馬星座を守っているのか!!
星矢:あっ…ああっ…
ハーデス:はぁっ…バカな!天馬星座だけではない!此処に居た死に損ないの聖闘士全員が、球のようなものに包まれるとは…
     むううっ…こんな真似は人間には出来ん!出来る者と言えば…
星矢:ア、アテナ…!
アテナ:星矢、瞬、紫龍、氷河、一輝…その生命の球に包まれていれば、ハーデスは手出しは出来ません。そして、それは無事に地上まで貴方達を運\んでくれるでしょう。
    今までご苦労様でした。さあ、帰りなさい!今こそ人の世に…
ハーデス:な、何!?こ、これは…大甕の中のアテナの体に、血が戻っているというのか…!!
     お、おのれ!ここに来て甦らせてなるか!大甕ごと一刀両断にしてくれる!!
星矢:アテナ!今こそこの聖衣を!!
ハーデス:な、何…!?ア、アテナ!!
星矢:アテナ…!
ハーデス:ま、まさか貴女はこのハーデスの肉体を柩から誘き出す為に、自らヒュプノスの手に委ねられ、その大甕に入っていたというのでは…
アテナ:ハーデス!神話の時代から続いた貴方との戦い、これで決着を付けましょう。
ハーデス:ええい、小癪な…!!
アテナ:くぅっ…
星矢:沙織さん…!
アテナ:ぐっ…
ハーデス:アテナ、貴女は神なのだぞ。なのに、何故そうまで人間の為に戦うのだ?愚かな人間に神が鉄槌を下そうとするのを何故邪魔し続けるのだ!?
     ぐあぁっ…
アテナ:違います。貴方が思う程人間は愚かではありません!
ハーデス:バカな!人間ほど愚かな存在があるか。放っておいたら、どこまで行くか計りしれんのだぞ。だから、悪業を積み続ければ、死後、地獄へと堕ちて、未来永劫苦しむのだと教えねばならんのだ!!
     このハーデスが創り上げた死後の恐怖があるからこそ、辛うじて地上は今のままで済んでいるのだぞ!!
アテナ:ハーデス、それは貴方の傲慢というものです。
ハーデス:な、何!?
アテナ:一匹の虫も殺さず、一輪の花も摘み取らずに、一生を終えられる人間が一人でも居るでしょうか?
    人間は神ではありません。だから、どんな善人でも、僅かな悪行は心ならずも犯してしまうものなのです。それが生きるということなのです。生きてゆく為には、仕方の無いことなのです。でも、その罪も死によって、全て清められるのではないでしょうか。
    善人も悪人も、生きとし生ける者全て、死の後は平等に永遠の安らかな眠りに就けるべきではないでしょうか?
    それを生前の罪を理由に死んだ後も苦痛を与えるなんて、ハーデス、貴方は間違っています!
ハーデス:くぅっ…だ、黙れ…!!
アテナ:くっ…ああっ…
瞬&一輝:アテナ…!!
紫龍&氷河:アテナ…!!
ハーデス:アテナ!
アテナ:くはぁっ…
ハーデス:人間を庇う貴女とは、結局相容れることはない。最早問答は無用のようだ。さあ、人間の為に死ぬがいい!
星矢:さ、沙織さん!ぐっ…ぐあぁぁぁっ…!!
アテナ:星矢…!
ハーデス:何っ!?
星矢:ペガサス流星拳!!
ハーデス:何ぃ!?うおおおぉぉっ…ぐぁぁっ…
     あっ…くぅっ…バカな!人間が…人間がここまで、余を苦しめるとは…
瞬:や、やった!星矢が…
紫龍:ハーデスに初めて…ダメージを与えたぞ!
氷河:い、今ならハーデスに止めを刺せる!
一輝:そ、そうだ!今なら!
   ぐっ…あ、あれは…!!
星矢:くはっ…ああぁっ…はっ…
アテナ:せ、星矢…!?
星矢:あっ…ぐぅっ…
アテナ:星矢!し、確りして、星矢!地上では姉さんが待っているのよ!
星矢:ア、アテナ…姉…さん…
アテナ:星矢!死んでは駄目!貴方を愛する人の為にも、生きて、お願い!星矢!!
一輝&氷河:せ、星矢の小宇宙が…
紫龍&瞬:小宇宙が消えてゆく!
ハーデス:フッ、アテナよ!
アテナ:くっ…ふぅぅ…
ハーデス:人間と一緒に居るうちに、貴方もすっかり愚かに成ったようだな。このハーデスに止めを刺せたかもしれん、たった一度のチャンスを、その天馬星座が命懸けで創った僅かなチャンスを、感情で泣きじゃくり見す見す逃すとは…
     その天馬星座、結局は犬死によな。折角生き延びられたものを。自ら死に飛び込むとは、つくづく愚かな男よ…
アテナ:ハーデス、貴方は愛というものを知っていますか?
ハーデス:何?
アテナ:確かに神から見れば、人間は如何しようも無い愚かな存在かもしれない。で、でも、愛というものを持っているのです。その愛の為に、人間はどこまでも優しく成れる!どこまでも強く成れるのです!仮令神といえども、愛を知らぬ貴方に人を罰する資格等ありません!
ハーデス:アテナ!言うことはそれだけか?ならば愛の力等、何の力にも成らぬことを思い知って死ぬがよい!!
     うむっ…ああっ…
紫龍&氷河&一輝&瞬:アテナは討たせん!!
ハーデス:な、何!?何だ、この者達の小宇宙は!?信じられん!死に損ないの彼らの小宇宙がこのハーデスを圧するとは…!!
     ぐあっ…はぁっ…
アテナ:ハーデス、これが愛です!人間の持つ偉大なる力、生命の源から湧き上がってくる愛の力!それは何ものにも負けることはないのです!
ハーデス:はっ…ああぁっ…
アテナ:はっ!!
ハーデス:ぐおおっ…ぐあぁぁぁっ…まさか…
一輝:や、やった!終に…
紫龍:ハーデスを討ち破ったぞ!
氷河:見たか、星矢?
瞬:僕達は勝ったんだよ!
ハーデス:バ、バカな!死を総括する余が…か、神である余が…この冥界において倒されるというのか…
     し、信じられぬ、信じられぬ…
     だ…だが、このハーデスが滅べば、余が創り出したこの冥界も同時に消える。地獄もエリシオンも全て…
     ア…アテナ、貴女達もこの世界の崩壊に呑み込まれ、共に消滅せざるを得ないだろう。け、結局、人間達に完璧な勝利等、あり得ぬということだ。
     アテナよ、貴女は女神でありながら一体何時に成ったら気付くのか、愛等人間が創り出した妄想に過ぎんということを?目に見えぬ愛等、所詮何人も信じてはいないのだ。何人もな…

春麗:ああ…はぁー…
ソレント:ジュリアン様!太陽が…
ジュリアン:ええ。
邪武:ああ!み、見ろ!太陽が…
那智:太陽が再び姿を現したぞ!
蛮:はっ…ってことは、つまり…
市:星矢達がハーデスを倒したってことざんす!
檄:じゃ、アテナもきっと無事だな!
貴鬼:やったぜ、星矢!
シャイナ:星矢…
魔鈴:帰って来るんだよ!きっと…
星華:星矢…星矢…!!

氷河:アテナ…
瞬:沙織さん…
アテナ:皆、帰りましょう、光ある所へ!
氷河:星矢…
紫龍:星矢…
瞬:帰ろう、星矢!
一輝:ああ、帰ろう…
アテナ:帰りましょう、星矢。
瞬:はっ…
一輝:あっ…
氷河:ぐっ…
紫龍:はぁっ…
アテナ:光溢れる素晴しいこの世界へ…!


[本次填坑完毕 谢谢观看]
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9
发表于 2011-2-19 02:27 | 显示全部楼层
ありがどございます~~[s:147]
引用第3楼往人于2011-02-19 02:05发表的  :
星矢:行くぞ、皆!
紫龍&氷河&一輝&瞬:おお!
星矢:流星と成って銀河を駆け巡れ!
   ペガサス流星拳!!
紫龍:廬山の大瀑布を駆け上る龍の姿を見るがいい!
   廬山昇龍覇!!
氷河:氷の世界を司る白鳥星座の舞いを受けてみよ!
   ダイヤモンドダスト!!
瞬:銀河を渦巻く星々よ、嵐と成って爆発しろ!
  ネビュラストーム!!
一輝:喰らえ、死して尚蘇る鳳凰の羽ばたきを!!
   鳳翼天翔!!
這段是重點[s:146]看仔細咯~這是五人唯一一次同時爆發小宇宙~~[s:146]
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发表于 2011-2-19 02:29 | 显示全部楼层
[s:109] 囧啊你真是太厉害了……辛苦了……面膜着来的……俺也想做啊…… [s:134]
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发表于 2011-2-19 09:19 | 显示全部楼层
真是厉害,继续收藏日文台词,以后有机会集中分享!
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发表于 2011-2-19 09:57 | 显示全部楼层
往人,你真NB,好耶!
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发表于 2011-2-20 16:58 | 显示全部楼层
LZ这也太厉害了,佩服呀。
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发表于 2011-2-20 22:35 | 显示全部楼层
偶膜拜到晕倒~~~~阿jiong,下次偶要乃的签名!
PS:居然跑到了第二页 [s:169]
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发表于 2011-2-22 15:08 | 显示全部楼层
何百億という回數、収集しよう
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